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ライカから初の35mmモノクロフィルム「MONOPAN 50」
ライカIの誕生100周年を記念して
2025年6月19日 11:51
ライカカメラ社は、35mmモノクロームフィルム「ライカMONOPAN 50」36枚撮りを8月に発売する。ライカ初の35mmフィルム製品で、1925年に発売した「ライカI」から100年の節目に合わせたオマージュ製品と位置づけている。
ISO 50の低感度フィルムで、最大280ラインペア/mmの高解像度と最大780nmの超パンクロマチック感光特性を兼ね備える。赤外線撮影にも対応し、カラーフィルターとの組み合わせで創作効果も期待できるという。
ライカIの登場により35mm判フォーマットが写真界の新標準となった当時、ライカIに使用されたフィルムはKodak（コダック）、Agfa（アグファ）、Perutz（ペルーツ）など他社製品だった。しかし販売店や写真家の間では親しみを込めて「ライカフィルム」と呼ばれていた経緯がある。
フィルムベースには従来のトリアセテートではなくPET素材を採用し、ドイツ国内で製造される。PET素材は光パイプ現象に敏感なため、装填時は暗所での作業を推奨している。現像はADOX FX-39やIlford DDXなどの白黒現像液に対応し、増感現像によりISO 80相当での使用も可能という。
製品名の「MONOPAN 50」は、「mono」が同社の2012年発売のデジタルモノクロームカメラ「Monochrom」シリーズに由来し、「pan」はパンクロマチック感光特性を、「50」がISO感度を表している。
同社は1925年のライカI発表から100年を記念し、今年をセレブレーション年と位置付けている。ドバイ、ミラノ、ニューヨーク、上海、東京の主要5都市でカルチャーイベントを開催するほか、6月にはドイツ・ウェッツラーの本社で記念イベントを予定している。
