ニュース
ニコン、1型センサー搭載コンパクト「DL」シリーズ
広角端18mm相当、望遠端500mm相当など3モデル
Reported by 本誌:鈴木誠(2016/2/23 13:37)
ニコンは、レンズ一体型カメラ「DL」シリーズ3機種を6月に発売する。ラインナップは、広角端18mm相当の「DL18-50 f/1.8-2.8」、大口径標準ズームの「DL24-85 f/1.8-2.8」、超望遠500mm相当の「DL24-500 f/2.8-5.6」。価格はオープン。いずれもCP+2016に展示する。
いずれも1型センサーを採用するコンパクトデジタルカメラ。レンズ交換式の「Nikon 1」シリーズで1型センサーの採用例はあるが、レンズ一体型では同社初。35mm判換算のレンズ焦点距離をカメラの製品名に採用するのは珍しい。
ターゲットは、常にカメラを携行してこだわりの作品を撮りたい写真趣味層としている。一眼レフユーザーのサブ機や、小型・軽量のカメラを求めるユーザーに向ける。DLの名は、「Dシリーズユーザーが満足できる操作性」、「ニッコールLenseの描写力」から取った。
レンズはすべて新設計の専用NIKKORレンズ。高い防汚性能のフッ素コートを採用。DL18-50 f/1.8-2.8にはナノクリスタルコートも採用している。DL18-50とDL24-85はレンズ鏡筒にステップズームのリングを備える。
以下は3機種の共通仕様。撮像素子はいずれもローパスフィルターレスの有効2,081万画素裏面照射型CMOSセンサー。最高感度はISO12800。画像処理エンジンは4コアCPUを搭載するEXPEED 6A。
動画記録は4K UHD/30pに対応。動画撮影中の静止画撮影や、撮影後に動画から静止画を切り出してJPEG保存もできる。
AFシステムはレンズ交換式カメラの「Nikon 1」シリーズゆずりとしており、像面位相検出方式とコントラスト検出方式のハイブリッドで利用できる。AFポイントは105点のハイブリッドAFエリアと、171点のコントラストAFエリアで構成される。AF追従高速連続撮影は、20コマ/秒で最大約20コマまで(RAW+JPEG)。
BluetoothとWi-Fi機能を内蔵。低消費電力のBluetooth low energyでスマートデバイスと常時接続する「SnapBridge」により、撮影画像の自動転送、リモート撮影、日時/位置情報の自動同期などに対応する。
3型約104万ドットの有機ELモニターを採用。タッチパネル式で、DL18-50とDL24-85はチルト式、DL24-500はバリアングル式。
DL24-50を除いて、外付けEVF「DF-E1」に対応。接眼部分は上90度にチルトする。
DL18-50を除いてフラッシュを内蔵。3機種ともメカシャッター使用時はフラッシュが全速同調する。電子シャッター使用時の最高シンクロ速度は、すべて1/60秒。
記録メディアはいずれもSDXC/SDHC/SDカード。
DL18-50 f/1.8-2.8
唯一ナノクリスタルコートを採用するモデル。18mm相当の画角を得られるズームレンズは、レンズ一体型カメラでは珍しい。店頭予想価格は本体のみが10万5,000円前後、EVFキットが12万5,000円前後の見込み。
被写体のパースペクティブを水平・垂直方向に20ステップでコントロールできるという「アオリ効果」機能を搭載する。
バッテリーはEN-EL24。撮影可能枚数は約260枚。
外形寸法は約106×63×57.5mm。重量は約350g(電池、メディア含む)。
DL24-85 f/1.8-2.8
大口径標準ズームレンズを搭載するモデル。ポートレートやマクロ撮影向きとしている。店頭予想価格は本体のみが8万円前後、EVFキットが10万円前後の見込み。
レンズ前約3cmのスーパーマクロに対応し、合焦点からピント位置をずらしながら連続撮影するフォーカスブラケティング機能を搭載する。 シャッタースピード3段分のNDフィルターを内蔵。
バッテリーはEN-EL24。撮影可能枚数は約250枚。
外形寸法は約104.9×61.3×49.8mm。重量は約345g(電池、メディア含む)。