【 2016/05/24 】
【 2016/05/23 】
【 2016/05/20 】
【 2016/05/19 】
【 2016/05/18 】

【CES/PMA】富士フイルム、「FUJIFILM X-Pro1」の説明会を開催


 富士フイルムは11日(現地時間)、2012 International CESでの「FUJIFILM X-Pro1」および「FUJIFILM X100 BLACK Limited Edition」の発表を受け、現地で日本人プレス向け説明会を開催した。

左がFUJIFILM X100 BLACK Limited Edition、右がFUJIFILM X-Pro1 電子映像事業部次長の松本雅岳氏

 初めに電子映像事業部次長の松本雅岳氏がXシリーズの成り立ちと現状について紹介した。

「レンズ交換式デジタルカメラを出そうと考えていたのは約3年前。しかし、ハイアマチュア向けを含むレンズ交換式の世界で実績のない富士フイルムが突然出しても、世の中の人に振り向いてもらえないのではないかという危惧があった。そこでFUJIFILM X100を企画、その後FUJIFILM X10、FUJIFILM X-S1を発売した」

「スマートフォンの品質が良くなってきた。低価格なデジタルカメラとの差が縮まり、そうしたカメラが売れてなくなっている。特に米国では顕著。低価格帯のカメラを主に扱うメーカーは、売上を4割ほど落とすのではないか」

「3年前にも携帯電話の画質向上を危惧していた。安いカメラが淘汰される時代、残るのは中高級カメラ。今後、そういうカメラを作れるメーカーしか生き残れないのではと考えていた」

「FUJIFILM X-Pro1はあえてミラーレスとは呼ばない。レンズ交換式プレミアムカメラと呼びたい。今の他社のミラーレスは7万から8万円。画質については一眼レフカメラに敵わない。FUJIFILM X-Pro1は高級一眼レフカメラに対抗できる画質で、ボディで15万円ぐらい、レンズ込みで20万円近く。一般的なミラーレスカメラに比べて約2倍近い価格になる。それに十分応えられる品質のカメラだと自負している」

 続いて、電子映像事業部商品部担当課長の河原洋氏がFUJIFILM X100 BLACK Limited Editionを紹介した。FUJIFILM X100のブラックバージョンで、世界1万台で発売する。1月11日より予約を受け付けている。発売日は2月18日。

電子映像事業部商品部担当課長の河原洋氏。手にしているのはFUJIFILM X-Pro1

 FUJIFILM X100のブラックカラーについては、これまでにも要望が多かったという。ただし、単にボディをブラックにしただけでなく、「黒で統一された世界を楽しんでいただきたい」というコンセプトを掲げ、ボディだけでなく、ブラックのレザーケースやプロテクトフィルターなどを同梱。また、シリアルナンバーを記したカードには、電子映像事業部長の樋口武氏によるメッセージを記載するという。

 ちなみに、FUJIFILM X100の女性購入比率は40%と高い。

FUJIFILM X100 BLACK Limited Edition

 FUJIFILM X-Pro1については、撮像素子、レンズ、マウント、ハイブリッドマルチビューファインダー、その他の新機能の順に解説した。

 撮像素子のX-Trans CMOSは、カラーフィルターの配列を一般的なベイヤー配列とは異なるパターンにした。狙いはカラーフィルターに起因するモアレを低減し、光学ローパスフィルターを省略すること。それにより、35mmフルサイズセンサーを搭載するデジタル一眼レフカメラを超える解像感を実現したという。

FUJIFILM X-Pro1のX-Trans CMOS。いわゆるAPS-Cサイズ 一般的なベイヤー配列はモアレを軽減するため光学ローパスフィルターが必要とされる
不規則な配列の銀塩フィルムならモアレは発生しない そこでX-Trans CMOSでは配列をベイヤー配列の2×2から6×6に変更した
左がX-Trans CMOS、右が光学ローパスフィルター付きの一般的なCMOSセンサー。中央がローパスフィルターのみ X-Trans CMOSの配列なら、縦横どのピクセル列にもR、G、Bが存在。色再現性に優れるという
S/Nと解像の関係。具体的な機種名は非公開だが、フルサイズセンサー搭載モデルより解像感に優れるという

 同時発表のレンズは3本。いずれもFUJIFILM X-Pro1専用の「XFレンズ」シリーズを構成する。

 設計上の特徴は、後玉が大きく、バックフォーカスが短いこと。特に広角レンズでバックフォーカスが短いと、レンズを通した光の情報をダイレクトにセンサーに伝えられるため、画質の劣化が極めて少なくなるという。ただし近すぎると周辺画質に影響が出やすくなる。それを後玉を大きくすることで対策したという。

 鏡胴とフードは金属製。1/3段ステップの絞りリングも備えている。フードは同梱される。

 今後のロードマップについては、18-72mm F4、70-200mm F4といったズームレンズについても検討しているという。

XF 18mm F2 R、XF 35mm F1.4 R、XF 60mm F2.4 R レンズ構成図
XF 18mm F2 R フード装着時
XF 35mm F1.4 Rを装着 XF 60mm F2.4 R
絞り羽根にはプレスではなくモールドを使用 絞りリングには1/3EVごとにクリックを設けている。ひと絞り単位でクリック感が変化
XFレンズのロードマップ。ズームレンズも検討しているという

 独自マウントとなるXマウントは、フランジバック17.7mm。ショートバックフォーカスにこだわり、マウント面よりレンズ後玉をさらに撮像面に近づけているという。

 本体の発売後、ライカMマウントアダプターも用意する。

Xマウントのフランジバックは17.7mm マウント面よりさらに後玉をセンサーに近づけている
実際のレンズのマウント面。レンズによっては後玉が後ろに出る ライカMマウントアダプターも発売する

 光学ファインダーには、FUJIFILM X100で好評のハイブリッドビューファインダーをベースに、複数の画角に対応するためのハイブリッドマルチビューファインダーを採用した。

 X100のハイブリッドビューファインダーでは光学ファインダー倍率は一定だが、X-Pro1のハイブリッドマルチビューファインダーでは0.37倍と0.6倍に変化する。現在のところ、XF 18mm F2 Rを装着すると0.37倍に、XF 35mm F1.4 RとXF 60mm F2.4 Rを装着すると0.6倍になる。光学ファインダー倍率が切り替わるだけでなく、光学ファインダー内の視野枠もレンズに合わせて変化する。

 光学ファインダー倍率は手動でも変更可能。ボディ前面のレバーを数秒間倒し続けると切り替わる。従来通り、EVFと光学ファインダーの切替も可能。

 Mマウントレンズ装着時は光学ファインダーでのピント合わせが行なえない。EVFは使用可能だ。また、発売を検討しているズームレンズの場合、ズームに連動して視野枠がシームレスに変化するという。

FUJIFILM X-Pro1の光学ファインダー 接眼部。アイセンサーを装備
光学ファインダーの倍率を変えるたびに、レンズが1枚スライドする。オーバーレイ用の液晶ディスプレイは、FUJIFILM X100ではファインダーブロックの横にあったが、FUJIFILM X-Pro1では下に配置されている
XF 18mm F2 R装着時の光学ファインダー(左下)。右は28mmレンズ装着時のライカM9のファインダー(0.68倍)内 XF 35mm F1.4 R装着時の光学ファインダー(左下)。変倍しないライカM9のファインダー(右)では、28mm時よりブライトフレームが小さくなる
XF 60mm F2.4 R装着時の光学ファインダー(左下)。右はライカM9の0.68倍ファインダー。90mm時のブライトフレームは内側 各XFレンズ装着時と光学ファインダー倍率の関係。35mmや60mm使用時でも0.37倍にすることが可能

液晶モニターは白画素を含む3型123万ドット。反射防止処理にもこだわったという
フィルムシミュレーションには、これまでのリバーサルフィルム系に加え、新たにカラーネガフィルム系を追加した カラーネガフィルム系のひとつ、ProNeg.Std
もうひとつのカラーネガフィルム系がProNeg.Hi 多重露光機能を新搭載。1枚目が光学ファインダーにオーバーラップされるという、他に類を見ない方式だ
メニュー画面はタブを増やし、各項目を少なくした。スクロールの手間を省くためという
新設のQボタンを押すと、機能一覧画面が現れる。設定内容の確認と変更が可能 Qボタンは背面右手側に装備
クリップオンストロボのEF-X20を用意する。FUJIFILM X100、FUJIFILM X10でも使用可能
ダイヤルを天面に配置したどこか懐かしいデザイン
ハンドグリップHG-Xpro1は、三脚ネジ穴で固定するタイプ
左がHG-Xpro1装着時、右が非装着時
Xシリーズ用のプロテクトフィルターも発売する
レザーケースLC-Xpro1。
LC-Xpro1にはフードポーチが付属する



(本誌:折本幸治)

2012/1/12 22:33