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世界的に一眼レフカメラの出荷数が伸長

国内向けも金額が大きく伸びる CIPA6月の統計より

一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)が2020年6月のデジタルカメラ生産出荷実績(同工業会統計)を公開している。総出荷数量が大きく落ち込んだ5月から一転、回復基調を見せているものの、4月の数量には及ばなかった。

概況

6月の総出荷数は、51万1,517台を記録した(前月比138.3%)。金額も伸びており、244億6,482万7,000円となった(前月比134.4%)。

内訳をみていくと、ミラーレスカメラは出荷数が15万8,973台(金額は126億9,596万3,000円)で、一眼レフカメラの出荷数は16万7,121台(金額は66億1,076万8,000円)。レンズ一体型カメラは出荷数が18万5,423台(金額は51億5,809万6,000円)となった。

2020年の実績でみていくと、金額面でミラーレスカメラが優位する傾向は変わらないものの、6月の出荷数ではミラーレスカメラよりも一眼レフカメラのほうが多くなっている。前月比でみても一眼レフカメラは185.1%と大きな伸びを示している。

このうち、一眼レフカメラの出荷数がミラーレスカメラを上回っている地域を見ていくと、アジア地域(日本・中国を除く)と欧州、アメリカ向けとなっていることが読み取れる。

国内の状況

日本国内では、ミラーレスカメラは1万4,262台(金額:11億3,337万7,000円)で、一眼レフカメラは7,891台(金額:6億5,955万1,000円)、レンズ一体型は5万1,636台(金額:10億9,602万3,000円)となっている。レンズ交換式カメラでは、ミラーレスカメラが一眼レフカメラに対して数量・金額ともに約2倍の実績となっている。両者の間には大きなひらきが認められるものの、前月比でみていくと、一眼レフカメラが金額面で292.7%の増加を示しており、大きく伸びていることがわかる。

国外の状況

国外では、概況でふれているとおり、一眼レフカメラがアジア(日本・中国以外)および欧州・アメリカで伸長。ミラーレスカメラが優位している地域は中国および、“その他地域向け”となっていることが読み取れる。

一眼レフカメラは4月・5月の実績からも欧州およびアメリカで支持を得ている傾向が読みとれていたが、6月も同様の傾向を示す結果となった。

本誌:宮澤孝周