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CEATEC JAPAN 2016が開幕
パナソニックの1モーター3軸手ブレ補正ユニットなど
2016年10月4日 17:20
CEATEC JAPAN 2016が10月4日、千葉県・幕張メッセで開幕した。会期は10月7日まで。
入場料は一般1,000円、学生500円。学生20名以上の団体および小学生以下は無料。
CEATEC JAPANは、1999年に終了したエレクトロ二クスショーとCOM JAPANを統合して、2000年より開催開始。
主催のCEATEC JAPAN 実施協議会は、一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)、一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)、一般社団法人コンピュータソフトウェア協会(CSAJ)の3団体からなる。
今回のCEATEC JAPANは「2020年に向けた最先端技術のテクノロジーショーケース」を標榜しており、単独の製品やデバイスの紹介というよりは、CPS(Cyber-Physical System)/IoT(Internet of Things )が一堂に会する場をコンセプトにしている。
初日10月4日の会場から、カメラ・撮影関連の話題をピックアップしてみた。
パナソニック
毎回、冬商戦向けのデジタルカメラを展示していたパナソニックだが、今回、コンシューマー向け製品の展示はゼロ。先端技術や将来に向けたデバイスや事業コンセプトをアピールしていた。
例えば、3Dアクチュエーターによるカメラスタビライザー。モーターひとつで3軸(縦・横・回転)のブレを補正するもので、20度近くの大きな縦・横ブレにも対応。
1モーターで実現できることから、ジンバルなしでドローンなどの小型機器への搭載が見込めるという。デモ機材の撮像素子は1/2.3型だった。
カメラは激しく動くが、奥のボタンを押すと、画面に映し出された映像がピタリと止まる。大きな動きのブレ補正を得意とし、高周波振動にも対応する。
さらにターゲット(会場では色のついたボール)を認識して自動追跡するデモも見せてくれた。
カメラシェアリングサービス「PaN」の紹介もあった。パナソニックとNTTコミュニケーションズが共同開発しているサービスで、すでにイベントで実証実験をしたこともあるという。
通信機能付きのデジタルカメラを観光地やテーマパークなどに配置。利用者はスマートフォンや端末などからデジタルカメラを操作して撮影する。撮影画像はクラウドに保存され、利用者はクラウドから個別にダウンロードする仕組みだ。
観光地にカメラを持たずに出かけても記念撮影ができたり、家族や友だち全員で写真に収まるといった利用法が考えられる。
また、スマートフォンより高画質なレンズ交換式デジタルカメラを使うことで、自分で撮影するのとは違う価値を提供できる。
会場ではLUMIX GH4を頭上に設置して、サービスを再現していた。
LUMIX GH4の映像をタブレットで確認。撮影すると、撮影IDが印刷されたカードがプリントされる。
すでにPaNのサーバーは稼働しており、会場で受け取った撮影IDを利用することで、撮影画像のダウンロードが可能だった。
スタンレー電気
スタンレー電気はLEDや光センサーなどのメーカー。CEATEC JAPANではLED製品をメインとした展示をしており、そのひとつとして色調可変フラッシュライトを展示していた。
デジタルカメラやスマートフォンでの撮影時に補助照明として使うことを想定したもので、胃カメラなどの医療機器にも応用が考えられる。
展示品はクリップオンストロボのような姿。そこにRGBYのLEDを使用したマルチカラーLEDシステムと、カラー判別センサーが組み込まれている。
作動させると、撮影時のLED光と環境光の違いを光センサーが感知し、その情報を もとにマルチカラーLEDの色調が変化。環境光に合わせて発光する仕組みだ。
クリップオンストロボだとカラーフィルターを交換するところだが、マルチカラーLEDなので、単体で色調を変更できる。製品化はまだ先とのこと。
DJI
自社のドローン製品をずらりと並べた中、9月29日に発表したばかりのドローン「Mavic Pro」の姿もあった。
コンシューマー向けのヒットモデルPhamtomシリーズより小型の製品であり、さらに折り畳むことにより持ち運びがしやすくなるのが特徴だ。
折り畳む途中の姿を背面から。
小型化した割に、障害物検知や被写体追尾などのセンシング技術はPhantom 4譲りとなっている。
撮影用カメラの画素数は1,200万。DNG形式でのRAW記録も可能。静止画の撮影感度はISO100〜1600。
カメラ部には他のDJIドローンにない透明のフードがついてるが、これは取り外しが可能。スポーツモード(最高65km/h)時に装着するもので、ジンバルへの影響を防ぐとのことだ。ただし画質はつけない時より落ちるそうだ。
コントローラーも小型化。さらにスマートフォンから直接Mavic Proを操作することもできる。
会場では飛行デモを積極的に展開。来場者の注目を集めていた。