横浜で組写真!高校写真部が集まった「Top Eyeサミット」レポート
グランプリはどの学校?ハービー・山口さんの講演も
2月6日〜8日、全国の高校から選抜された15校の写真部を対象にした写真イベント「Top Eye 全国高校生写真サミット2015」が横浜で開催されました。
このイベントは、ニコンイメージングジャパンが全国の中学校・高校写真部に向けて発行する写真情報誌『TopEye』が主催するもので、誌上フォトコンテストの結果によって選ばれた上位15校45名の写真部生徒が横浜に集合し、3日間にわたって撮影会、作品発表 & 講評会、写真家による講演とパネルディスカッション、表彰式などのプログラムが実施されました。
最終日に開催された講演とパネルディスカッション、表彰式の様子をレポートします。
高校生の共感を誘ったハービー・山口さんの講演
最終日のプログラムは、審査員のお一人、ハービー・山口さんの講演から。
ハービー・山口さんは、写真部に所属していた高校時代から現在に至るまでの道のりや、写真に対する自身の思い、心構えなどを中心にお話しされました。大学卒業後、就職試験に失敗して渡英したところから写真家としての活動が本格的にスタートしたというハービー・山口さん。「これからの人生、失敗もあるかもしれないけれど、それは成功へきっかけだ」という言葉がひときわ説得力を持って伝わってきました。
BGMにもこだわったという自作のスライドショー作品もこの場で発表され、モノクロ写真からにじみ出るハービー・山口さんと被写体の温かな心に高校生たちは胸を打たれたようでした。
講演後の休憩時間中には、写真部顧問の先生が生徒に講演の感想を尋ねる場面も見られました。
和やかに盛り上がったパネルディスカッション
その後のパネルディスカッションは、審査を担当した写真家、小林紀晴さん、斉藤勝則さん、大橋愛さん、佐藤倫子さん、ハービー・山口さんの5名により繰り広げられました。
テーマは「被写体との出会い」。小林さんの進行の下、5名それぞれの撮影テーマや被写体と出会ったきっかけ、被写体の見つけ方などが語られました。
「胸騒ぎがして出かけてみたらいい光に恵まれた」
「この日だけは晴れてほしいと念じていると、晴れてくれる」
といったミラクル体験を思わせる発言があった一方で、
「イケてない自然光はない」
「雨も味方につけると普段撮れない写真が撮れる」
といった言葉からは、いかなる条件をも撮影に生かすプロの姿勢を垣間見ることができました。
最後は「大切なのはカメラではない。皆さん、『偶然性』『出会い』などカメラの先にあるものに支えられて写真を撮っているのですね」という小林さんの言葉で締めくくられました。
お待ちかね結果発表 & 表彰式
さて、いよいよ結果発表です。「Top Eye 全国高校生写真サミット」では、チーム賞と個人賞が選ばれます。
チーム賞は、グランプリに香川県立坂出商業高等学校、準グランプリに山口県立下松高等学校が選ばれたほか、優秀賞3校、その他の各賞に6校が選ばれました。
また、個人賞6名の他に、「2014年度 Top Eyeフォトフォトサロン年度賞」の3校もこの場で発表されました。
トップに選ばれなかったことに悔しさを表明した受賞校もありましたが、審査員の小林紀晴さんは総評の中で「この悔しいという気持ちをぜひ大切にしてほしい。ボジティブな気持ちにつなげて、これからもがんばってほしい」と高校生たちにエールを贈りました。