Impress Watch 20周年企画
20年前のデジカメを今のデジカメと比較してみた
まさかここまで違うとは…技術の進歩とメーカーのたゆまぬ努力を思い知る
2016年7月28日 07:00
突然ではありますが、当サイト「デジカメ Watch」が属するWebニュースメディア「Impress Watch」が、今年で20周年を迎えたことを皆さんはご存知でしたでしょうか? 執筆陣の一端を担わせてもらっております僕ですが、編集部に聞かされるまで知りませんでしたごめんなさい。
何はともあれ、おめでとうございます!
さて、20年前のデジタルカメラ事情はというと、IT業界的には注目すべき存在であったものの、写真業界ではあまり認められていなかったのです。
カメラ専門誌でたまに取り上げられることはあったけれど、「フィルムでないと写真とはいえない」という風潮がまだまだ強かったのが事実。何を隠しましょうか、筆者自身も同じようなことをのたまわっていた気がします。……まさかこんなに進化を遂げるとは。大した先見もないまま偉そうなことを言うものではないですね。今思うととても恥ずかしい。
そんな20年前、積極的にデジタルカメラの動向を探っていたのがImpress Watchのひとつ、PC Watchだったのです。ちなみにデジカメ Watchは誕生から12年目なので、Impress Watch 20周年とは直接関係ありません。
という訳で、カメラ業界で同じく20周年を迎えたモノは何かないかと調べてみたところ、なんと! キヤノンのPowerShotシリーズ初号機にあたる「PowerShot 600」が、同じく20年前の1996年に発売されていたのを突き止めました!パチパチ。
一方PowerShotの最新モデルは「PowerShot G7 X Mark II」。筆者もこのカメラを取り扱った記事を執筆させてもらっています。
PowerShot 600とPowerShot G7 X Mark II……最古と最新……ここはせっかくなので、デジカメ Watchらしく、両機の使い比べをすることで、20年という月日の流れをともに感じてみようではありませんか。たぶん驚きと懐かしさをすっごく満喫できると思いますよ!
登場背景を考察する
この記事を書いている筆者の目の前には、PowerShot 600とPowerShot G7 X Mark IIの実機が並んでいるのですが(ともに貸出機)、率直な感想をいうならば「これが同じコンパクトデジタルカメラなのか!?」といった印象だったりします。
これぞ高級コンパクトデジタルカメラと呼ぶに相応しい風貌のPowerShot G7 X Mark IIに比べると、プラスチック感漂う大きくて厚ぼったいPowerShot 600は(例えが悪いけど)まるでお弁当箱のよう。失礼ながら“彷徨える20世紀”という言葉が頭に浮かんでしまいました、ごめんなさい。
しかしこれは、それぞれの登場背景を知ると存外納得できることでもあるのです。
PowerShot 600はコンパクトデジタルカメラというだけでなく、デジタルカメラとしてもキヤノン初の普及型モデルでした。普及型デジタル一眼レフ、ましてやミラーレス機の登場などはまだ先の話。
PowerShot 600が登場した1996年前後、同じくキヤノンのEOSシリーズに目を向けてみると、前年の1995年に発売されたのが「New EOS Kiss」(もちろんフィルムカメラ)で、翌々年の1998年に発売されたのが「EOS-3」(くどいようだけどフィルムカメラ)。New EOS Kissは名高いKissシリーズの2代目にあたり、EOS-3は当時驚きの45点測距を達成しつつ今はなき視線入力機能を搭載したハイスペック&ハイエンドモデルだったのです。
前置きでも少し触れましたが、フィルムカメラのEOSシリーズが絶頂期を迎えていた時代にあって、デジタルカメラというものは、IT分野では新時代を告げる最先端技術の塊でした。
しかし写真分野においてはあくまで新参者のキワモノ扱い。カメラというよりはPC周辺機器というイメージが強く、近未来的なガジェットとして受け止められていたというのが正しいところでした。あのPowerShotの扱いがそんなだったなんて信じられないでしょう?
しかし時は流れ、今はデジタルが主流の時代。対するPowerShot G7 X Mark IIはバリバリの最新コンパクトデジタルカメラ。
とはいえデジタル時代にはデジタル時代なりの変化というものが存在するもので、それが「カメラ付き携帯電話」であって、さらには「スマートフォンの普及」であったのです。「普段の写真ならスマホで十分じゃん?」という新たな風潮が生まれたことで(心当たりが生々しくてギクッとしますね)、コンパクトデジタルカメラは、より作品志向に応えるスペックと操作性を備えた、写真を撮るための“カメラらしい”モデルが求められるようになってきたのです。
開発された背景の違い、デジタルデバイスの劇的な進化、時代による要望の変遷、コンパクトデジタルカメラを取り巻く事情を知ってしまうと、PowerShot 600とPowerShot G7 X Mark IIが同じPowerShotでありながら、まったく異なるデザインであることを理解することがでるというものでしょう。
決定的に違う6つのスペック
ということで、いよいよ、PowerShot 600とPowerShot G7 X Mark IIの違いを比較してみよう! と言いたいところですが、あまりにもいろいろな意味で違いすぎるのでどこから手を付けたらいいのか途方に暮れるというのが本当のところ。
仕方がないので、今回は「今は常識だけど当時は常識でなかった」というポイントに焦点を当てていくことにしましょう。細かい点を詳らかに比べたら読むだけで20年かかる記事になってしまいそうだし。
決定的な違いその1:画素数が圧倒的に違う!
有効画素数は、PowerShot G7 X Mark IIが2,010万画素、PowerShot 600は57万画素。驚くべきことに35倍以上の開きがあります。
しかし、今ではWebでの使用にもためらう画素数とはいえ、1996年当時、57万画素というのはなかなかの“高画素”だったのでした。なにしろ「一説ではフィルムに匹敵するには500万以上の画素数が必要らしい」なんて好き者の間で勝手な未来予想をしていた時代です。嬉しい50万画素! まさかの100万画素! 夢の500万画素オーバー! だったのですよ。
なお、PowerShot 600のセンサーサイズは1/3型、PowerShot G7 X Mark IIは1型となっています。画素数やセンサーサイズは画質に大きく影響を与える要素ですが、その辺の進化については後述の実写比較で。
決定的な違いその2:光学性能が段違い!
写真用レンズというものは、その時代の最高性能の受光体(この場合はフィルムとか撮像センサーのこと)に合わせて設計するものですが……それにしても搭載レンズの光学性能が違いすぎる。PowerShot G7 X Mark IIのレンズに対して、PowerShot 600のレンズは、性能的にかなり見劣りしてしまいます。
という話は、やはり後述の実写比較でするとして、注目したいのはPowerShot 600が単焦点レンズ(35mm判換算で50mm相当、開放F2.5)であるのに対して、PowerShot G7 X Mark IIは標準ズームレンズ(24-100mm相当、開放F1.8-2.8)である点。
単焦点レンズというと、今なら本物志向的なカッコよさがあるけれども、PowerShot 600の場合、高性能な大口径ズームレンズを開発する余地がまだあまりなかったということだと思います。コンパクトデジタルカメラにも画質的高性能かつ使い勝手の良いレンズを!といった風潮が生まれる(求められる)のは、まだ先の話だったのです。
そうはいっても、ちゃんと「CANON LENS 7mm F2.5 AF」とブランド銘をうっているところは、さすがカメラメーカーの雄たるキヤノンのPowerShot初号機、とも思います。
決定的な違いその3:背面モニターがない!
そう、背面モニターが搭載されていないのですね。これでは「撮った画像をその場で確認できる」というデジタルカメラ最大のメリット(のひとつ)が生かせません。
もしかして「現像するまでのドキドキ感が堪らない」というフィルムカメラ的志向に応えたものなのでしょうか? そういえば最近、某ドイツの名門カメラメーカーから発売されたデジタルレンジファインダー(またの名をライカM-D)は、あえて背面モニターを搭載していませんでした。あるいは、そのくらい本気で撮影に臨め! という熱いメッセージがカメラに込められていたのかもしれません。
と、ほんのちょっぴり深読みしそうになりますが(なるか?)、これは単にデータを処理し、なおかつコントラストAFを処理しながら、ライブビュー画像(←今風な用語)をモニターに映し出すなどということはまだ難しかったのでしょう。もちろん、技術的には可能であったかもしれないが、そうなるとカメラのサイズや価格はガクンと高くなってしまったに違いありません。
同じ理由で、ファインダーには光学式が採用されています。採光式のブライトフレームや、パララックス補正用の指標を搭載するなど、むしろ本格的ともいえる仕様を守っているところには好感を持てます。もっとも、リソースをデジタル部分に大きく割り振っているためか、肝心の見え具合があまり褒められるものではないのは残念だったりします。
ちなみに、PowerShot G7 X Mark IIは、約104万ドットの高精細液晶モニターを装備し、しかも、上側180度、下側45度のチルト式になっています。構図やピントの正確さ、アングルの自由度において、比べるべくもないのは言うまでもないでしょう。なにしろ「ある」か「ない」かの大違いなのですから。
決定的な違いその4:PCとの接続法に圧倒的なジェネレーションギャップ!
PCとの接続方法、簡単に言えば画像の取り込み方法が分からなくて困ってしまいました。困ってしまったので、ネットでPowerShot 600のことを調べていたらPC Watchに1996年当時の記事が残っていました。ナイスPC Watch! せっかくなのでPC接続法の部分を以下に抜粋してみると……
必要なソフト、ハードを標準装備したオールインワンパッケージ [カメラステーション、ニッカドバッテリー、バッテリーチャージャー、ネックストラップ(以上ハードウェア)、TWAINドライバ(Windows用)、Photoshopプラグインモジュール(Mac用のみ)、アルバム、ファイル形式変換、簡易レイアウトソフト(以上ソフトウェア)]
メモリーは本体内に1MBを装備、記憶媒体はATA仕様のPCカード、コンパクトフラッシュ(アダプター使用)、HDDカードなどが使用可能。
なお、Windows版のソフトウェアはDOS/Vのみ対応で、PC98用Windowsへの対応は10月が予定されている。
え? え??? ……いや、筆者はPowerShot 600発売以前よりPCに触っているので、ここに書いてあることは通ってきた道なのですが、ほとんど昔のPC事情は忘れてしまっていて、ちょっと何を言っているのか分かりません。専門家でもないし。PC98とか何だったっけ?
カメラステーションというものは確かに同梱されていますが、インターフェースが現在所有のPCと違って接続することができません。
ソフトをインストールすれば何かが解決できるかも、と思ったけど付いていたのはフロッピーディスク。2016年のいま、これをどうせよと。
カメラ側の記録メディアは懐かしのPCカード。CFの母体となったやつです。懐かしい。でもここにあるわけがない。
唯一、解読可能かつ今でも何とかなりそうなのが「コンパクトフラッシュ(アダプタ使用)」という語句だったので、箱を探したところ、果たしてCFを接続するアダプターが同梱されていました。
これで何とかなる! と一瞬喜んだものの、実際に手持ちのCFを挿入してみたら、カメラのLCD画面にはエラー表示。どうやら手持ちの大容量CF(とはいっても4GBとか8GB)とは同じCFでも認識できないようです。
八方ふさがり、画像をPCに取り込むことができません、というよりそもそも写真を撮ることができません、比較レビュー不可能! おわりー!
と思ったけど、さらに箱を探ってみたら古い4MBのCFが入っていました。きっとキヤノンの方が、気を利かせて入れておいてくれたのだと思います。ありがとうキヤノンの中の人。4GBでなくて4MBのカード、今のデジタルカメラでは明らかに容量不足だけど、このカードだとPowerShot 600は認識してくれて無事に撮影およびPCへの取り込みができました。
というように、デジタルカメラの記録メディアやインターフェースは、PC周辺機器の変化によって使用不可能になる危険性があるので、古いデジタルカメラを使っているという人は十分に注意しましょう。
一方PowerShot G7 X Mark IIは、恐らくは現在最も普及しており、コストパフォーマンス的にも優れたSDXC/SDHC/SDメディアカードに対応しています。現状での安心感は非常に高いけれども、PowerShot 600の例のように、将来的にはインターフェースの変遷が起こる可能性だって無きにしも非ず。なので、デジタルデータの鉄則通りバックアップは万全にしておきたいものです。
決定的な違いその5:メニュー画面がない!
新しくデジタルカメラを手に入れたときに、まず始めにすることが、自分好みに合わせたカメラ設定の変更。つまり、本当に最初の動作は「メニューボタンを押す」ことだったりします。まあ、細かく言えばバッテリーを充電するという動作もありますけど。
ところが、PowerShot 600には、そもそもメニューボタンが存在しません。メニューを作るほど設定項目がないので必要がない、ともとれますが、「始めにメニュー画面」という現代デジタルカメラの常識をインプットされている筆者にしてみれば、結構なカルチャーショックでした。
PowerShot 600は、基本的にシャッターボタンを押すだけで、あとはカメラが自動的に撮影してくれるオート専用のカメラです。一見するとモードダイヤルに見えるカメラ上部のダイヤルには「全自動オート」と「ERASE(一枚消去)」、「ALL ERASE(全画像消去)」が並んでおり、露出補正などのちょっと凝った操作は「CUSTOM」に設定した上で何度もボタンをポチポチしなければなりません。モードダイヤルなのに撮影モードは全自動オート以外選べないという異次元ぶり。
一方で、PowerShot G7 X Mark IIは、P/Tv/Av/Mなどの撮影モードを備えたモードダイヤルを備え、その下には同軸で露出補正ダイヤルも装備しています。コントローラーリングやコントローラーホイールなども備え、コンパクトデジタルカメラながら実に本格的で優れた操作性を有しているのです。
余計な操作をしなくても簡単に撮れるというデジタルの利便性を操作性にまで主張してしまったPowerShot 600と、スマートフォンでは成しえない作品志向の操作性をもったPowerShot G7 X Mark II。両機が誕生した登場背景の隔たりの大きさを、改めて垣間見た思いです(ドキュメンタリー番組風に)。
決定的な違いその6:動画が撮れない!
これは、まあ当然すぎるかもしれません。PowerShot 600に動画撮影機能を求めるというのはさすがに無理があります。しかし、音声録音機能はこの当時からすでに搭載していて、ここにデジタル機器らしさを感じることができます。
当然、無線LAN機能もない(存在しない)ので、撮ったその場でSNSを通じて素敵な写真や動画を友人や恋人に見せる、などということもできません。しかし、当時は電話回線によるインターネットが普及し始めた時代だったので、比較的短時間で画像や音声をEメールに添付して送ることはできました。それだけでも当時、PowerShot 600の思い出共有性能は高かったと言えるでしょう。今で言うところの「シェア」のさきがけだったのです。
お約束の実写比較、ところが……
ようやく実写、ですが、その前にPowerShot 600でトラブルが。
PowerShot 600はリチャージャブルなバッテリーパックNB-6Nを使って動作する仕様になっていますが、このバッテリーパックが20年の間に劣化しきってしまい、どんなに長時間充電しても、カメラを起動するのもままならないという状態でした。
幸い、同梱のバッテリーチャージャーCB-15NがACアダプター代わりになるので、今回は電源のある室内でのみの実写となりました。ようするに筆者の自宅で撮影した、ということです。
さらに困ったことに、せめてカメラを三脚に据えて同じ画角で画質比較を行なおうとしたところ、ACアダプターを接続する端子と三脚ねじ穴の距離が近すぎて、ACアダプターを接続した状態では雲台にカメラを設置できないことが判明しました。本来はバッテリー充電用の端子なので仕方ないですけど、撮影はすべて手持ちで行っていることをご了承くださいませ。
そうしていくつもの難関を乗り越え、撮影した記念すべきPowerShot 600ファーストショットがこちら。
いかがでしょうか? 現代のデジタルカメラに慣れ親しんだわれわれにとっては、画質を語るに程遠さを感じてしまうのが正直なところではないでしょうか。被写体の輪郭はギザギザとジャギーがかかり、ダイナミックレンジが狭いため階調のつながりは唐突、暗部はノイズにまみれてしまっています。
PowerShot 600は初期設定でストロボがオートなので、光を考えてOFF設定にしなかったのもいけなかったと思います(なんとストロボを内蔵していました!)。
という訳で、何度かボタンを押してストロボをOFFにし、写真家っぽく背景を整理してアングルも考え直した上で撮り直したのがこちら。
光学ファインダーによる撮影のため、視差の影響で足元が切れてしまいました。なので、再びカンでアングルを微調整した上で撮影したのがこちら。
いかがでしょうか? 幾分それらしくはなったものの、やはり解像感や階調性という観点で、満足できるものではないと思います。
というところで、(なるべく)同じ条件で、PowerShot G7 X Mark IIを使って撮影した画像がこちらです。
はい、素晴らしい解像感! 柔らかく豊かな階調! これぞ高画質というサンプルですね。1型2,010万画素 VS 1/3型57万画素という撮像素子の決定的な差もさることながら、レンズ性能や画像処理エンジン「DIGIC7」の進化があってこその高画質というものでしょう。
ここまで撮影画像を見てきて気づいた人もいるかもしれませんが、PowerShot 600の作例には、撮影データを表記していません。当時はExifが存在しておらず、カメラにも設定表示がないため、撮影者側は露出値などを知ることができないからです。ISO感度やホワイトバランスも設定できず、当然ピクチャースタイルもまだ存在しません。
また、デジタルカメラなのだからアングルの決め直しなど簡単にやっているように思うかもしれませんが、実際には、撮影→CFを読み込んでPCで確認→CFをカメラに戻して再撮影という面倒な工程を何度も繰り返しています。現像の必要なフィルムよりは楽ですけど、優秀な液晶モニターを備えたPowerShot G7 X Mark IIに比べると、撮影がひどく面倒に感じてしまうのでした。
花など撮ったら綺麗かと思い撮影しましたが、PCで確認すると左側が切れてしまっています
何度目かのトライの後、ようやくまともな構図の写真が撮れた。たかが花瓶の花を撮るだけで5分くらいかかっちまった、です。
PowerShot G7 X Mark IIなら一発で撮影完了。わずか3秒、しかも高画質!
ところで、PowerShot 600登場当時、「デジタルカメラは近接撮影に強い」という評価が多くあったものです。正確には、スモールフォーマットに焦点距離の短いレンズを搭載しているため撮影距離を短くできる、という理屈であって、デジタルカメラだからという訳ではありません。しかし、PowerShot 600が近接撮影に強いというのは事実です。
が、光学ファインダーといっても一眼レフでないので、近づくほどに視差の影響が大きくなり、どこにピントがあっているかも分からないため、被写体を思い通りの構図に収めるには相当な熟練と運が必要になります。
PowerShot G7 X Mark IIは大型センサーを採用しながらも、搭載するレンズの性能を高めることで、同様に近接撮影能力が高いのが特徴です。構図づくりやピント合わせも簡単で、手ブレ補正機能も搭載しています。しかも高画質!
PowerShot 600で飼い猫のウルちゃんをアップで撮影してみました。妙に哲学的な表情をしているがシャッタータイムラグが長いのでチャンスを逃してしまった結果です。画面左の空間に意味深な余韻を感じるかもしれませんが、視差の影響で構図がずれてしまっただけです。オートホワイトバランスの精度はもう少し何とかならなかったのかな……
PowerShot G7 X Mark IIで撮影。繰り返しになるので控えますが、本当に撮りやすく高性能な作品志向のコンパクトデジタルカメラであることを痛感します。
本格的作品志向といっても撮影シーンはこんな感じです。左手のビニール袋はウルの気を引くためのもの。
まとめ
Impress Watch 20周年にかこつけて、20年前のPowerShotと最新のPowerShotを撮り比べてみるという本企画でしたが、予想通りというか、予想以上に進化の幅が大きく驚いてしまいました。
普及しだしたころからデジタルカメラを意識していた人にとっては「おお〜そうだったそうだった」と思い出すことが多かったと思います。最近になってデジタルカメラに触れた人にとっては「へ〜そうだったんだ」と新鮮な気持ちを味わえたと思います。
何より驚いたのは、同じPowerShotであってもカメラとしての立ち位置がまったく異なり、それが如実にデザインやスペックに表れていることでした。いまさらながら、カメラというのは時代のニーズを反映して生まれてくることを実感した次第であります。
将来、Impress Watchが40周年を迎えたとき、今度はPowerShot G7 X Mark IIと20年後のPowerShotを撮り比べて楽しんでみたいなあ。
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