「料理写真」をワンランクアップ!
黄金に輝く衣をジューシーに!串揚げ編
2019年12月5日 17:00
みなさんこんにちは! フォトグラファーの山本春花です。
先日、撮影のお仕事で宮古島に行ってきたのですが、「オトーリ」という風習があると知りました。どういうものかというと、まず、親がみんなの前で口上を述べて、コップに注がれた泡盛を飲み干します。次にそのコップに泡盛を注ぎ、次の人に回します。同じことを繰り返し、1周して親に回ってきたら、親は次の親を指名します。これがどんどん続いていきます。この風習を経て、お酒に強くなった人も多いそうです!
酒のつまみは大好物ですが、お酒にはめっぽう弱い、そんなわたしでもお酒に強くなれるかなぁ。ちなみに口上を述べる機会が多いため、スピーチやお喋りも自然と上手くなるんだとか。
さぁ“「料理写真」をワンランクアップ!”今回も張り切って行きましょう!
こだわりの油を使用した揚げたてサクサク食感を楽しもう
第2回目となる今回は、「串カツぼっちゃんと恵比寿」にやってきました!
串カツぼっちゃんと恵比寿
化学添加物を一切使用せず、トランス脂肪酸やコレステロールを一切含まないバージンエクストラ大豆油で揚げたてサクサクの串カツを楽しめる。美と健康にこだわった串カツは、普段使いのちょい飲みだけでなく女子会にもおすすめ。
住所:東京都渋谷区恵比寿西1-9-13 ステージファースト恵比寿101
電話番号:03-6416-9617
営業時間:月〜金11:30〜15:00(LO14:30)18:00〜翌0:00(料理LO23:00 ドリンクLO23:30)、土・日・祝日15:00〜翌0:00(料理LO23:00 ドリンクLO23:30)、祝前日18:00〜翌0:00(料理LO23:00 ドリンクLO23:30)
本日一緒に写真の勉強をしてくれるのは、前回の「もつ編」と同じく、イラストレーター、モデルとマルチに活躍する倉田茉美さん。今回も飲み過ぎ注意でよろしくお願いします!
お店の入り口には大きな赤い和傘と提灯、畳のベンチがあり雰囲気抜群です。テラス席は人気のため、利用したい場合はぜひ電話で予約を!
1階はカウンター、2階はテーブル席と半個室が用意されています。
串揚げを注文するその前に
串揚げの撮影に挑戦する前に、大切なことがあります。それは料理を注文する前の一杯、ビールの撮影です!
料理の基本は逆光と言われていますが、ビールも同じです。ジョッキの後ろ側から光が当たるように持つと、ビールの黄金色が輝き美しく撮影できます。
実践! 串揚げを撮る
料理写真は俯瞰で撮影すると配置や食器がよくわかり、おしゃれに見えるもの。しかし今回の串揚げのように、提供されるお皿が四角かったり、お皿とビールのジョッキの高さにバラつきがあったりするとあまり上手くいきません。
そんなときはカメラの位置を少し下げ、斜めから撮影すると収まりが良くなります。
串揚げのお尻を切り取っても面白い写真になります。こうしていつもとはちょっと違った視点で構図を工夫してみると、写真のバリエーションが広がります。
俯瞰構図はスマホでの撮影がやりやすいです。長方形、正方形、円の食器が並んでまるで積み木のよう。記号的に切り取りたい場合は敢えての真俯瞰もアリかも。
片手で簡単に操作でき、構図も作りやすいのがスマホのメリット。上から下から横から斜めから、様々な角度で撮影してみましょう。
シズル感のある写真にチャレンジ
料理の魅力を伝えるために重要なのがシズル感。シズル感とは、食べ物の匂いや音が伝わりそうな、思わず食欲が刺激される臨場感がある演出のこと。こういう風にしなければならない、という決まりはありませんが、串揚げがより美味しく見える撮り方を色々試してみましょう。
串揚げといえば大事なのは衣。揚げたてが伝わるように、お皿の両端を切って串揚げにグッと寄りました。紅しょうがやししとうなど色味があるものをセレクトすると画面が華やかになります。
紅しょうが串をソースにくぐらせて、持ち上げたところをスマホで撮影。iPhoneのバーストモード(高速連写機能)を使用し、ソースがポタッと垂れる瞬間を捉えました。
誰かと一緒の場合、串を持ってもらうと臨場感が出ます。iPhoneのポートレートモードを使用すれば背景が大きくぼけるので、持っている串揚げを際立たせることができます。
ホワイトバランスを調整しよう
料理写真の撮影では、料理そのものの色をしっかりと出すために、ホワイトバランスを調整することはとても重要な要素です。
基本的にはカメラが光源を判断して自動でホワイトバランスを合わせてくれるオートモードで撮影すればOKなのですが、今回のお店のように白熱灯が使われている場合、より見た目に近い色を出すため、ホワイトバランスをマニュアルで設定することは必須です。
設定するためにはグレーチャートや白い紙が必要。とはいえ飲みに来ている場合、白い紙を持っていないことがほとんどだと思います。そんなときはお店に出してもらった紙ナプキンを使わせてもらいましょう。
①ナプキンを広げて持ってもらい、他のものが写らないように画面いっぱいに撮影します。
②「MWB画像選択」「ホワイトバランス画像選択」で、撮影したナプキンの画像を選びます。※キヤノン製カメラの場合
③ホワイトバランスをマニュアルに設定します。
お使いのカメラによって設定方法は異なりますが、基本的な機能なので必ず設定するメニューがあるはずです。
いかがでしょうか? オートとマニュアルではここまで写真に違いが出ます。設定には一手間かかりますが、少し時間をかけるだけの効果が現れるので、串揚げの色をより正確に出したい場合はぜひチャレンジしてみてください。
ということで、今回は「串揚げ」の色々な撮り方を実践しました!
「串カツぼっちゃんと恵比寿」は、恵比寿駅から徒歩数分と抜群のアクセスの良さに加えて、都内とは思えないほどの開放感、ラグジュアリー感のあるお店です。油や衣にも体に優しいものを使っているのが伝わり、サクサクとした食感は美味しくてついつい食べすぎてしまうほど。ちなみにオススメは紅しょうがと子持ち昆布です。ぜひ訪れて串揚げ写真に挑戦してみてくださいね。それではまた次回!