私はこれを買いました!

静止画から動画への切り替えがスムーズかつ好バランス

TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD(大村祐里子)

今年、デジカメ Watchでレビュー系の記事を複数執筆していただいた写真家・ライターの皆さんに、2018年に購入したカメラ系の製品(新品に限る)を1つだけ挙げていただきました。(編集部)

撮り歩きにベストマッチ

今年の夏ごろに28-75mm F/2.8 Di III RXD(Model A036)のレビュー記事を書かせていただく機会がありました。そこでこのレンズの実用性の高さに驚き、それ以来、ヘビロテレンズとして愛用中です。

私は、長距離を移動しながら、風景・人物問わず様々な被写体を撮影していく……、という仕事が多いのですが、そういった仕事がこのレンズのおかげで劇的に楽になりました。

まず28-75mmという画角が良いなと思っています。これ1本で、広めの室内の写真も、ある程度寄ったポートレートも撮影可能です。しかも、広角端ではなんと19cm、望遠端では39cmまで寄れるので、マクロレンズを使わずとも、小物などの撮影もできてしまいます。

タムロンらしい、柔らかめの画質や美しいボケ味、しっかりした色乗りも特筆すべきポイントです。私の仕事ではカリッカリの画質の画を求められることはあまりないので、写り具合がちょうどよく、気に入っています。

そして、何よりも素晴らしいのはそのコンパクトさです。何kmも歩くような現場は、機材は軽ければ軽いほど助かります。そのような現場で、信頼できるレンズを楽に持ち歩ける、というのは心理的・肉体的負担をゴッソリ減らすことができます。

あと、スチールと映像の両方を撮影する、という現場でも重宝します。フロントヘビーなレンズだと、映像用のスタビライザーに乗せたときバランスを取るのが面倒です。小さなソニーαのボディとバランスの取れたこのレンズの組み合わせであれば、スチールから映像へ、サッと切り替えることができ、大変助かります。

……と、仕事で使っている話ばかりしてしまいましたが、最近は趣味のスナップにも持ち出しています。優秀な防汚コートもついているので、雨や雪のシーンでも大活躍です。

今年はこのレンズのおかげで公私ともに世界が広がったように思います。ありがたや。

作例

北海道で、雪に降られながら撮影をしました。簡易防滴・防汚コートが施されているので悪天候の日でも安心。あと、寒いところで鏡筒に触れたとき、全然冷たくないのが個人的にポイント高いです。

SONY α7R III /TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD / 1/25秒 / F6.3 / +0EV / ISO200 / マニュアル / 36mm

プロフィール & 近況報告

昨年までの年末進行はなんだったのだろう、というくらい今年は撮って撮って撮りまくる慌ただしい年末を過ごしています。でも、年の瀬まで写真を撮れてウレシイ〜という気持ちでいっぱいです。来年もそんなマゾでいたいです。

大村祐里子

1983年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部法律学科卒。有限会社ハーベストタイム所属。雑誌・書籍での執筆やアーティスト写真の撮影など、さまざまなジャンルで活動。