私はこれを買いました!

お風呂で自分を撮影! 防水を活かした新シリーズにチャレンジ

OLYMPUS Tough TG-5/大村祐里子

2017年を締めくくるにあたり、本誌のレビュー系記事にご寄稿いただいた皆様に今年新品で購入したデジタルカメラ、レンズのうち、特に思い入れのある製品について語っていただきました。(敬称略)

2017年6月に発売されたコンパクトデジタルカメラ、OLYMPUS Tough TG-5。カメラ雑誌のレビューのためにお借りしたのが、本機との出合いでした。

Webサイトには「山や海、岩場、雪の中など、どんな過酷な状況でも使用できるタフシリーズ」とうたわれているのですが、山や海や岩場や雪の中に行く機会も時間もない私は、果たしてどのようにレビューをすれば良いのだろうか……と悩みました。

そのとき「水深15mの防水を実現。土砂降りの雨の中での撮影はもちろん、シュノーケリングなどの水中撮影でも使用できます」という文言が目に入りました。

そうか、お風呂か。私は迷わずTG-5を持って自宅の浴室に向かいました。

完全防水でフラッシュも内蔵されており、1cmの距離まで被写体に近づいて撮影できることを考えると、シャワーをカメラにかけても平気なはずだし、フラッシュで水の動きを止めることができるはずだし、何かのパーツに極限まで寄ることが可能なはず、と思いました。

そこで、シャワーを顔にかけながら、フラッシュを発光させ、自分の体のパーツを次々と撮っていきました。何枚か撮影してから、液晶モニターで画像を確認してみると、そこには……見たことのない絵がたくさんおさめられていました。

私はその時点でTG-5の購入を決めました。このカメラがあれば、新しいことができる。そう確信しました。個人的には、自分の可能性を広げてくれるカメラこそがいいカメラだと思っているので、見たことのない絵を見せてくれたTG-5は、私にとってまさに“いいカメラ”だったのです。

最近は少しずつTG-5で作品を写真を撮りためています。数が揃ったときに、ひとつの作品として発表したいと思っています。

顔にシャワーをかけながら、フラッシュを発光させて、自分の口を撮りました。一見「なんだこれは」という雰囲気に仕上がり気に入っています。OLYMPUS Tough TG-5 / 1/30秒 / F6.3 / 0EV / ISO1000 / プログラムAE / 5.5mm

プロフィール & 近況報告:写真家。1983年東京都出身。もともとクラシックカメラショップの店員だったこともあり、クラカメを集めるのも使うのも大好きです。ここ数年は仕事に専念するためクラカメへの愛を封印していたのですが、最近クラカメ熱が再燃してしまいました。来年はデジカメ、クラカメの二刀流で頑張りたいと思います。

大村祐里子

1983年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部法律学科卒。有限会社ハーベストタイム所属。雑誌・書籍での執筆やアーティスト写真の撮影など、さまざまなジャンルで活動。