写真展告知

深沢次郎写真展:よだか

(コミュニケーションギャラリーふげん社)4月7日~4月28日

(c) Jiro Fukasawa

深沢次郎は、1968年生まれ、名古屋市出身の写真家です。1992年早稲田大学商学部卒業、写真ワークショップCORPUS第一期卒後、写真家のアシスタントを経て1995年フリーランスとなりました。現在は神奈川県相模原市を拠点に、写真家として活動しています。2004年、2009年にPGIにて個展を開催しています。

本展ではピグメントプリント約30点を展示いたします。本作「よだか」は、3年前の親友の死をきっかけに紡がれました。かつての大学サークルの仲間であり、深沢とともに青春時代を過ごしたその人は、信州に移住し、炭焼き職人として生計を立てる傍ら、ストイックに小説を執筆し、発表していました。彼の住む信州の山奥で、若い頃のように二人で過ごし、遊び、語りあった時間は、囂々と燃え盛る炭焼きの炎、きらきら光る武石川の水面、鮮やかな動物の血肉、かそけき虫たちの営みを通して、美しく蘇ります。

また、彼の死後、胸にぽっかりと空いた穴に飛び込むように、深沢は一人山の中に入り、黙する氷柱、乱舞する月のあかり、恐ろしいほどの満点の星空に向けて、彼の魂の在処を探るようにシャッターを押し続けました。その営為は彼へのレクイエムであり、遺された自身の魂をも救うものでした。

理想を追い求めた文学者であり親友である一人の死への鎮魂として、大自然を舞台に、生命の煌めきの一瞬をみずみずしく捉えた作品を、いっせいにいのちが花ひらくこの季節に、どうぞご覧ください。

写真展情報

(c) Jiro Fukasawa
(c) Jiro Fukasawa
(c) Jiro Fukasawa
(c) Jiro Fukasawa

会場

コミュニケーションギャラリーふげん社
東京都目黒区下目黒5-3-12

開催期間

2022年4月7日(木)~4月28日(木)

開催時間

火曜日~金曜日:12時00分~19時00分
土曜日・日曜日:12時00分~18時00分

休廊

月曜日

ギャラリートーク

4月16日(土)14時00分~「深沢次郎×宮添浩司(デザイナー)」(会場観覧・オンライン配信)
※事前予約制(参加費1,000円)

作者プロフィール

1968 長野に生まれる。
1989 Dennis Hopperの写真展を見た後、独学で写真を始める。
1992 早稲田大学商学部卒業。 写真ワークショップCORPUS第一期卒。
1995 伊島薫事務所でのアシスタント勤務を経て独立。
現在 フリーランス、神奈川県在住。

個展
「空/In the Sky」PGI(2004年 東京)
「In the Darkness」PGI(2009年 東京)
「In the Darkness / Firefly Flashing In the Darkness」藤野アートヴィレッジ(2010年 神奈川)
「山の阿房」Fujino Club Art Gallery(2021年 神奈川)