イベントレポート

大川優介さんが「PowerShot V10」の発表会に登場…“すべてのVlog体験に適したデザイン”

キヤノンは5月11日、Vlogカメラ「PowerShot V10」(以下、V10)を発表した。それに合わせて都内で開催された製品発表会では、映像ディレクター/クエリエイターの大川優介さんをゲストに招いたトークセッションが行われた。

「すべてのVlog体験に適したデザイン」

大川さんはYouTuberとしても精力的に活動している。製品の発表に先立ち、V10を使用しての動画制作に取り組んでいた。1カ月ほどの期間をかけて、日本を一周するくらい、様々な場所に赴いて撮影をしてきたという。トークセッションの冒頭ではその動画のショート版が放映された。全編はV10のスペシャルサイトでも公開されている。

動画では、大川さんが見た様々な“日本の姿”が映し出されている。茶道体験、座禅、サウナ、自然、友人との語らい、それらのすべてをV10で捉えた。

「音が思った以上に良かった」という大川さん。茶道具がコツンと静かにぶつかる音、周囲でさえずる鳥の鳴き声、それらが鮮明に記録できたことに驚きがあったという。

大川優介さん

1.0型イメージセンサーを搭載するV10。キヤノン株式会社 ICB事業推進部の大辻聡史さんは、画質へのコダワリも大きかったと語る。製品の企画は、動画や静止画を自己で発信している人や、ビデオで人とコミュニケーションをとっている人たちに、どういう課題やニーズがあるのかを徹底的にリサーチすることから始めた。「自分らしい表現をしたい」「暗いところでもクリアに撮影したい」、そういった声が多かったことから、“1.0型”の搭載にこだわったのだという。

もうひとつ、V10の特徴となっているのはそのデザインだろう。縦型のボディに、内蔵スタンドで自立するのがとてもユニークな点だと話す大辻さん。この点についても、前述したリサーチと同様に仮説と検証を繰り返す中で、顧客視点での気付きを得た結果たどり着いたものだった。

このほかにも、「動画をブレずに撮りたい」「すぐに撮影ポジションに入りたい」「親指で操作できるようにした(スマートフォンユーザーが多いため)」「街中に溶け込みたい」といった要素から30以上のデザイン案が生まれたのだという。

大川さんも、“このカメラだからできたこと”としてV10のデザインに言及。移動中や食事風景など、様々なシーンがあるVlog撮影において、「ご飯を食べたいときに、本来だったら三脚が必要だけど、V10ならばすぐに撮影できる。すべてのVlog体験に適したデザインやUIだ」と、その印象を語った。

大辻聡史さん

どんな人に、どんなシーンで使ってもらいたいか

普段から、日常を記録することを大切にしているという大川さん。動画クリエイターとして活動するときは、「大きな機材で美しく撮る」ことも多い。しかしその一方で、どんな時でも自分の思い出を残したいと考えており、「気軽に撮れる」ことも重要だと話す。その点から、メイン機を持ちつつも、Vlog用のサブカメラとしてV10をポケットに入れておくことをクリエイターの人に向けておすすめした。

また、スマートフォンユーザーで動画を始めたいと思っている人に向けては、「カメラも大きいし、難しい、という印象を持っている人が多いと思いますが、そういった方にも気軽に手に取ってほしいなと思います」とコメント。

大辻さんは、「V10を通して、撮影することだけでなく、撮影したものを人とのコミュニケーションに使ったり、そこから新しい人や経験と出会ったりして、その人の人生が豊かになる。そういったことに貢献したい」と、企画チームのメンバーと語り合ったという想いについて話した。

18歳から動画制作をしているという大川さんは、動画を始めた当時の動画は今見ても感慨深いという。「動画の価値は、時間がたつにつれて大きくなる」と大川さん。これからも、あとで見返せるように「とにかく記録していく」と意気込みをみせた。

PowerShot V10 プロモーションムービー【キヤノン公式】
本誌:宮本義朗