イベントレポート

「第20回 世界の中古カメラフェア」が渋谷で開幕 初日の模様をレポート

開店前の行列は例年以上 若者にフィルムカメラが人気

5月25日から渋谷駅・東急百貨店東横店西館8階催物場において、「第20回 世界の中古カメラフェア」が開催されている。この中古カメラフェアは、I.C.S.(Imported Camera Society=輸入カメラ協会)が主催する中古のカメラや交換レンズ、アクセサリーなどの即売会。住所は東京都渋谷区渋谷2-24-1。

I.C.S.では、年に3回中古カメラフェアを開催しているが、東急百貨店での開催は2月開催の銀座松屋に続く、今年2回目となるものである。また、イベントタイトルに20回とあるように長い歴史を誇る。今回、同協会に加盟する14のカメラショップが出店した。

普段なかなかお目にかかれないカメラや交換レンズが多数ショーケースに並ぶのもこのカメラフェアの見どころ。金額も凄い!(フォトベルゼ)

「例年を上回るほどの賑やかさです。この時期はゴールデンウィークと夏のボーナスの間となるため、市場の動向はあまり芳しくないことが多いのですが、このカメラフェアは例外。これだけの中古カメラが一堂に揃う機会は少ないからでしょうね。初日、デパート開店前にできる行列も今年はよりいっそう長く思えました。」と語るのは主催するI.C.S.代表で株式会社秀光の高井氏。

オールドレンズブームも一巡して落ち着いているかと思いきや、そうでもなさそうである。

ショーケースが所狭しと並ぶ会場の様子。金利・手数料が無料のショッピングクレジットも組めるので、持ち合わせが足らないときなど活用したい。

「レンズはミラーレスが登場して以来、安定した人気で、現在も大きく変わることはありません。むしろ注目はフィルムカメラだと思います。若い人を中心に見直されているため、今回のこのフェアでも動きはいい」とのことである。

筆者が会場に着いたのは初日の正午を過ぎた時間であったが、往年のカメラファンに加えて20代と思わしき若い写真愛好家の姿を数多く見かけた。さらに東アジアや欧米からのファンの姿もこれまで以上に多く感じられるものであった。

カメラ、交換レンズはもちろん手にとって試すことができる。また、使い方など分からない場合は丁寧にショップの店員が教えてくれる。(早田カメラ)

本稿掲載以降の同カメラフェアの注目は、まず27日(土)にサタデーサービスを予定。各カメラショップブースにて特別奉仕品や掘り出し物を多数用意するという。また、最終日30日(火)の12時まで買い取りコーナーを会場に内に開設。不要な機材をその場で売却し、お目当てのカメラ・交換レンズを手に入れることも可能としている。期間中ショッピングクレジットは金利・手数料を無料としているのもうれしいサービスだ(3回、6回、10回、20回払いのみ)。

この中古カメラフェアは30日(火)まで開催。開場時間は10時から21時まで(最終日30日は18時閉場)。この週末渋谷界隈に寄る機会があるならぜひ会場も覗いてみてほしい。

 ◇           ◇

デジタルカメラを置くショップも多い。近年の注目はやはりミラーレスモデル。手軽にオールドレンズを始めたい人は注目したい。(アカサカカメラ)
大口径の中望遠レンズはいつの時代も大人気。35mmフルサイズのPENTAX K-1の登場で同ブランドの交換レンズは特に注目されている。(ペンギンカメラ)
単品で出てくることの少ないゴールドカラーのズミルックス-R 50mm F1.4。ミラーレスカメラで使用しても目立つこと請け合いだ。(カメラのアルプス堂)
ライカはいつでも注目の的。ショーケースに並ぶも圧倒的だ。じっくりと見比べながら自分のベストなライカを見つけたい。(三共カメラ)
ショップの方と仲良くなると、こそっとこのようなレンズを奥のほうから持ってきて見せてくれる。ZUNOWといえば 5cm F1.1が有名だが、本レンズはさらに希少なZUNOW 5cm F1.3。しかもTeikoku Kogaku銘であることから、1954年から1955年頃に製造された初期のものと思われる。お値段は要相談とのこと。(フォトベルゼ)

【注意】掲載した商品は全て取材時のものです。すでに完売や予約済みになっているものがあることをご承知置きください。

大浦タケシ

(おおうら・たけし)1965年宮崎県生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業後、二輪雑誌編集部、デザイン企画会社を経てフリーに。コマーシャル撮影の現場でデジタルカメラに接した経験を活かし主に写真雑誌等の記事を執筆する。プライベートでは写真を見ることも好きでギャラリー巡りは大切な日課となっている。カメラグランプリ選考委員。