デジタルカメラマガジン

2018年12月号の特集は「日本の絶景ベスト100―東日本編―」

写真家55人が絶景スポット・推奨機材・撮影テクニックを紹介

デジタルカメラマガジン2018年12月号の特集は「日本の絶景ベスト100―東日本編―」。デジタルカメラマガジンでは過去何回かにわたり、季節や被写体を絞って絶景特集をお届けしてきた。今回は季節やテーマを問わず、2019年に撮ってみたい日本の絶景という大きな括りでの特集となる。

SNSなどでは今も日々新しい絶景が発見され、撮影者でにぎわっている。日本にはまだ私たちの知らない美しい場所がたくさんあると感じたのが本特集のきっかけだ。

そこで今回、日本全国の絶景を知り尽くした55人の写真家に声をかけさせていただいた。その結果、あまりにも魅力的な場所が多く、一度ではとても紹介しきれないため2018年12月号で東日本編、2019年1月号は西日本編として2回に分けることにした。

※本特集では「北海道」「東北」「関東甲信越」「北陸」「東海」を東日本、「近畿」「中国」「四国」「九州」「沖縄」を西日本に区分しています。

絶景写真を撮りに行きたいと思ったときに「どんな機材が必要なのか」「いつ、何時に行けばベストなのか」「撮影場所で気を付けることはなにか」「どうやったら魅力的な絶景写真になるのか」が気になるところ。本特集ではこの部分を中心に紹介している。

この記事ではその一部を抜粋してお届けする。12月号の誌面では合計100の場所の撮り方を解説。新しい撮影場所を知りつつ、テクニックも学べる特集になっているので、ぜひご覧いただきたい。

滝壺に落ち葉が浮かぶ秋がひときわ美しい(秋田県 桃洞横滝)

ニコン D850/AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR /24mm/絞り優先AE(F16、25秒、±0EV)/ISO 32/WB:自然光オート/NDフィルター使用

駐車場のある森吉山野生鳥獣センターから桃洞滝までは約4.2km。桃洞横滝はその途中にある。赤水分岐を桃洞滝方向に歩くこと約5分で桃洞横滝に到着する。落差は約1mほどだが横幅の広い個性的な滝だ。秋は特に美しく、滝壺に浮いた無数の落葉の流れが圧巻だ。流麗な印象に表現するためにはシャッター速度が決め手となる。紅葉を印象的に仕上げるのならやや暗めの露出を選ぼう。曇天時なら白飛びや黒つぶれを起こすことなくハイライトからシャドウまでディテールを引き出せる。ややピークを過ぎたタイミングくらいの方が、浮いている落ち葉が多くなり撮影しやすい。(萩原俊哉)

撮影テクニック:暗めの露出にして深い色合いを引き出す

紅葉のコクを引き出すためには暗めの露出を選ぶこと。特にこの桃洞横滝の岩肌は黒々としていることもあり、シャドウをしっかりと締めることで紅葉の色合いをよりいっそう引き立たせることができる。

明るいとコクが感じられない

撮影地のアドバイス:長さのある長靴を用意する

桃洞横滝だけならトレッキングシューズでもアクセスできるが、桃洞の滝まで訪ねるなら長靴またはウェーダー着用が安心。途中の渓流は比較的浅い場所も多く、渓流に入り込んでの撮影も存分に楽しめる。

おすすめの撮影時期

10月中旬

日本の絶景ベスト100―東日本編―の登場作家(敬称略)

浦島 久、岡本大志、小野寺尚之、加古義雅、加藤康朝、川隅 功、久保田 敦、久保陽平、後藤洋亮、小山光葵、斎藤朱門、Sayaka Matsuoka、瀬尾拓慶、高橋直哉、高椋俊樹、館野二朗、中神由美子、中西敏貴、西川貴之、nori yanai、萩原俊哉、林 祐介、深澤 武、藤原嘉騎、本間昭文、Makoto Igari、松嵜祐紀、眞鍋久徳、向山真登、本橋昻明、八木千賀子、山梨勝弘、山村周平、Yusuke.O、ルーク・オザワ