デジタルカメラマガジン

ニコンD850で「ボケと解像力を感じるスナップ撮影」レポート

講師は茂手木秀行さん 高解像力を引き出すポイントとは

ワークショップ前日には、デジタルカメラマガジン最新号を題材としたトークイベントを開催。写真家 茂手木秀行氏(中央)、ナビゲーター 木下アツオ氏(右)、弊社デジタルカメラマガジン編集長 福島晃(左)

月刊誌デジタルカメラマガジンのファンイベント「デジタルカメラマガジンDAY in meriken gallery&cafe 2017 -Autumn」が、12月1日〜3日に兵庫県神戸市で開催されました。

デジタルカメラマガジンDAYは毎年春と秋に開催され、ゲスト写真家を招いたワークショップが特徴のイベント。今回のワークショップは写真家の茂手木秀行さんを講師に迎え、最新モデル「ニコンD850」の解像力と、ニッコール大口径レンズのボケ味がテーマとなりました。

茂手木秀行さん。D850の高解像力を引き出すために、三脚や雲台にも様々な工夫が。

12月2日に行われたワークショップは座学・撮影実習・講評会の3部構成。実習前の座学では、有効4,575万画素と最新画像処理エンジンの組み合わせをフルに活かすための機能について学びました。

D850のカメラ内RAW現像機能では、パソコンよりも高速に大量の画像を処理できるという。

例えば、撮影シーンが許せば三脚を使い、シャッターやミラーのメカ駆動を伴わない「サイレント撮影モード1」を活用。ピント合わせも、よりAFターゲットが小さくなる「ピンポイントAF」やMF撮影を助ける「ピーキング」を使って緻密に行うことが高画質を得るカギだそうです。深い被写界深度を求める場合は、小絞りによる解像低下を避けるために「フォーカスシフト撮影」の撮影画像が有効といったテクニックが紹介されました。

続く撮影実習は「24mmでポートレート、85mmで街スナップを撮る」というルール。よくあるレンズチョイスとは逆のアプローチなのがポイントです。

参加者全員が1台ずつD850を試用した。

手持ち撮影で高解像力を実感するには、よく"焦点距離分の1秒"と言われる手ブレ予防の目安(例えば「50mmなら1/50秒より速いシャッターを切ると安全」などと言われる)を、"焦点距離の5倍分の1秒"まで引き上げることがよいとのことで、シャッター速度の低速限界は思い切って1/500秒に設定。24mmと85mmのレンズ2本でたっぷり撮影しました。

モデルは神戸出身の相川結さん

撮影後は講評会に向け、お気に入りの1枚をエプソンSC-PX5V IIでA3ノビサイズにプリント。用紙はピクトリコプロ・セミグロスペーパーを使いました。

参加者それぞれが「ポートレート」「街スナップ」の計2作品を提出。写真歴や撮影の狙いを踏まえて講評が行われた。
相川結さんが選んだお気に入りの作品には、サインと手書きのメッセージが添えられた。発表直前、ドキドキの瞬間。

同じエリア、同じモデルを撮影しても、各作品には参加者それぞれの視点が反映されていました。長身を活かしたハイアングルから撮影したり、女性の視点で様々なポージングを試すなど、茂手木先生のアドバイスを取り入れながら積極的に作品撮りをされている様子がとても楽しそうでした。

今回の講評会で選ばれた優秀作品と選評は、1月20日発売のデジタルカメラマガジン2018年2月号に掲載されています。併せてご覧ください。