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クラス最高のEVFを内蔵した高級コンパクト「FUJIFILM X30」

明るいズームレンズを搭載。像面位相差AFも

富士フイルム株式会社は、レンズ一体型デジタルカメラの新製品「FUJIFILM X30」の発売を発表した。明るいマニュアルズームレンズや内蔵EVFを採用する高級コンパクトデジタルカメラ。

発売日は9月20日。価格はオープン。店頭予想価格は税別6万5,000円前後の見込み。

本体色はシルバーとブラック。

明るいズームレンズ、2/3型X-Trans CMOS IIセンサー、光学ズームファインダーなどを特徴とした「FUJIFILM X20」(2013年2月発売)の後継モデル。

撮像素子とレンズはそのままに、光学ファインダーをEVFに変更。さらに液晶モニターをチルト式にするなどの変化が見られる。また、Wi-Fiにも今回から対応した。

外観は光学ファインダーがなくなったことで、かなりモダンな印象になった。またホールド感の向上のため、グリップの形状やラバー素材を見直したという。ボディ上面のモードダイヤル、露出補正ダイヤル、アクセサリーシューなどは健在。

EVFは0.39型約236万ドット。解像度はレンズ交換式「FUJIFILM X-T1」と同等のスペックとなっており、クラス最高レベル。ファインダー倍率は0.65倍(35mm判換算50mm、無限遠)、反応速度は0.05秒。精細度だけでなく、パネルの明るさにも配慮したという。

液晶モニターの強化もポイント。X20の2.8型約46万ドットから、3型約92万ドットのチルト式に改められた。

撮像素子はX20と共通。像面位相差AF対応の2/3型X-Trans CMOS IIを搭載する。有効画素数は1,200万。

画像処理エンジンもEXRプロセッサーIIで共通。ただしアルゴリズムの変更により、記録メディアの書き込み速度を1.7倍高速化した。

X30と同日に発表された新しいフィルムシミュレーション「クラシッククローム」も搭載されている(詳細はこちらで)。

記録メディアには、SDXC/SDHC/SDメモリーカードを使用。UHS-Iに対応する。

動画記録は最大1,920×1,080/60p。音声はステレオ。

レンズもX20から引き継いだ。焦点距離28-112mm相当(35mm判換算)F2-2.8の光学4倍ズームレンズで、引き続きマニュアルズーム操作が行なえる。電動レバーによるズームではなく、多くの一眼レフ用レンズのように、ズームリング回転操作でズームを操作する。レンズシフト式の手ブレ補正機構も搭載。

レンズ根元にもうけられたコントロールリングは、XQ1から受け継いだもの。レンズを繰り出すことで電源ONとなるギミックはX20と共通だ。

操作ボタン配置はX20から一部異なっている。Fn(ファンクション)ボタンは6カ所利用可能と充実。DISPボタンの長押しで、Fn一括設定画面が現れるようになった。

また今回から、4方向ボタンによるAFエリアのダイレクト選択が可能になっている。

バッテリーはFUJIFILM X100Sと共通のNP-95。撮影可能枚数は、X20で採用していたNP-50の約270枚から約470枚へと大幅に増加した。

ちなみにバッテリーはUSB充電にも対応する。コネクタは汎用のmicroUSB。ただし、X30本体に充電器は付属しない。

Wi-Fi機能はX-T1と共通。スマートフォンへの転送に加え、スマートフォンからのリモートカメラコントロールが可能になっている。専用アプリを介して接続する。NFCには非対応。

レンズフード付きプロテクトフィルターといったアクセサリーはX20と共通。ボディケースは専用品が用意される。

外形寸法は118.7×71.6×60.3mm。質量は約423g(付属バッテリー、メモリーカード含む)。

(本誌:折本幸治)