ニュース
LED&ストロボの合わせ技を紹介…2,000Wの新ライトが活躍したProfotoセミナー
メインライトにも隠し味にも
2025年8月25日 14:46
プロフォト株式会社は、LEDライトの新製品を使った写真撮影のセミナーを8月21日(木)に都内で開催した。女性モデルを白ホリのスタジオで撮影するもので、広告写真などで活躍するフォトグラファーの五十嵐隆裕氏が講師を務めた。
瞬間光のストロボ製品で知られるProfotoだが、最近は高性能なLEDライトを複数リリースしており定常光ライトにも力を入れている。今回のセミナーで使われたのもハイエンドクラスのLEDライトということで、プロフォトグラファーやスタジオマンなどが多く参加していた。
LEDライトというと動画向けのイメージもあるが、写真撮影でも使われている。瞬時に色を変えられることやチャージの待ち時間が無いことなどがメリットになる。また、ストロボと組み合わせての定常光ならではの活用方法も紹介された。
LEDでシアンを加える
1つ目のセッティングはバタフライライティングでモデルのアップを撮影するシーン。バタフライライティングとは硬めの光を正面上方から当てて、鼻の下に蝶のような影を作るライティングだ。
五十嵐氏はストレートな写りが好みとのことで、こうした撮影ではソフトボックスなどのディフューザーを使わずに直射をよく使うそうだ。
ここでのメインライトはストロボのPro-11。傘状のソフトズームリフレクターに装着している。リフレクターは内部が銀色で、ディフューザー類は全く付けていないためかなり硬めの光となる。
このキーライトのみでもきれいに撮れるが、五十嵐氏によるとアジア人の肌はコントラストを調整した際に暗部がくすみやすいという。そのため、LEDライトでシアンを乗せることで暗部をクリアにするというテクニックを紹介した。
ここで使用したLEDライトは新製品となる「Profoto ProPanel 3×2」だ。価格は209万円と高価だが、2,000Wで世界で最も明るいLEDパネルライトと謳われている。予約受付中で9~10月にかけて発売する。
先ほどのキーライトに加えて、このProPanel 3×2を左サイドから当てる。五十嵐氏によると、定常光として加えることでシアンのエッジにブレが発生するところもメリットという。
LEDをキーライトに
2つ目のセッティングはProPanel 3×2をキーライトにするというもの。ここでもライトにディフューザーは使わずそのまま当てている。
ProPanel 3×2はスタジオのバトンで吊り上げ、バタフライライティングに設定している。このとき、ProPanel 3×2のフレームに紐を付けることで下から角度の調整ができるようにしている。
ProPanel 3×2がモデルに近い位置に来るが、あまり眩しく感じられないのもこのライトの特徴とのこと。
五十嵐氏によるとProPanel 3×2はストロボとはまた違った光になっており、強い光だが強烈さが無く、ソフトな仕上がりになるそうだ。「ねっとりとした質感できれいに表現できる。特にリップやヘアの質感が良い。まるでレタッチ後のような写りで、ディフューザー無しでも十分きれい」(五十嵐氏)と評した。
ほかにはストロボに比べてヘアに偽色が出にくい点や、連写してもチャージ待ちが発生しない点を利点として挙げ、「多く撮ることができれば良いショットを残せる可能性が上がります」と述べた。