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クラシックなスタイリングを追求したミラーレスカメラ「FUJIFILM X-E5」

レトロな丸窓でフィルムシミュレーションを確認

富士フイルムは6月12日(木)、ミラーレスカメラ「FUJIFILM X-E5」を発表した。8月の発売を予定している。クラシカルな外観と先進機能の両立を特徴の1つとしている。

本体単体に加え、交換レンズ「XF23mmF2.8 R WR」を組み合わせたキットも用意。カラーバリエーションはブラックとシルバーの2色展開で、シルバーボディのレンズキットは、レンズも同系色になる。

FUJIFILM X-E5+XF23mmF2.8 R WRの組み合わせ
XF23mmF2.8 R WR(ブラック)
XF23mmF2.8 R WR(シルバー)

2021年に発売した「FUJIFILM X-E4」の後継モデル。撮像素子として第5世代の裏面照射型約4,020万画素「X-Trans CMOS 5 HR」センサーを搭載。新たな画素構造により、より多くの光を効率的に取り込めるよう改良され、従来機では拡張感度だったISO125を常用感度として使用可能になった。最新の画像処理アルゴリズムにより、高解像度と高いS/N比を実現したとしている。画像エンジンは「X-Processor 5」。

シャッター速度は最速1/180,000秒まで設定できる。これにより、明るい環境下でも大口径レンズによる絞り開放での撮影を可能とした。

AF機能では、ディープラーニング技術を用いて開発した被写体検出AFを採用した。動物、鳥、車、バイク、自転車、飛行機、電車から選んで設定することで、それぞれの被写体をAIで自動検出する。昆虫は「鳥」を、ドローンは「飛行機」を選択して設定することで、AIによる検出が可能になる。AF予測アルゴリズムにより、動く被写体への高い追従性や、コントラストの低い環境下での高精度AFを実現している。

「Xシリーズ」として初めてトッププレートにアルミ切削加工を採用。新設計の窓付きフィルムシミュレーションダイヤルは指標プレートまでアルミ切削で製造されている。このダイヤルのFS1からFS3のポジションには、全20種類のフィルムシミュレーションと画質設定を個別に登録でき、ユーザー独自の「FSレシピ」として保存可能。

新設計の窓付きフィルムシミュレーションダイヤル

EVF使用時にレトロでシンプルなクラシック表示を搭載した。新機能のサラウンドビュー機能により、アスペクト比に応じて撮影範囲外を半透明やラインで表示する。

カメラ正面に配置されたコントロールレバーは、VIEW MODEの変更、アスペクト比の切り替え、デジタルテレコンの倍率変更などの機能を割り当てられる。

コントロールレバー

手ブレ補正機能も強化され、新規アルゴリズムの採用でブレへの追従性が向上。5軸で最大中央7.0段、周辺6.0段の補正効果を実現した。デジタルテレコン機能は1.4倍と2.0倍の2段階でズーム可能。

ディスプレイには3.0型104万ドットのチルト式背面液晶モニターを採用し、180°上方向に反転させることで、自分撮り用のモニターとして使用できる。

動画撮影では6.2K/30P 4:2:2 10bitに対応し、撮影中のトラッキングAF機能も搭載している。

主な仕様

  • 撮像素子:X-Trans CMOS 5 HRセンサー(APS-C)
  • 有効画素数:約4.020万画素
  • 画像処理エンジン:X-Processor 5
  • メモリカード:SDメモリーカード(UHS-II対応)
  • 静止画記録方式:JPEG、HEIF、RAW(14bit)、TIFF(8bit/16bit)
  • 動画記録形式:MOV、MP4
  • ISO感度:ISO 64〜51200(静止画)、ISO 125〜25600(動画)
    ※いずれも拡張含む
  • 手ブレ補正機構:センサーシフト方式5軸補正(中央7.0段、周辺6.0段)
  • シャッター速度:60分〜1/4,000秒(メカシャッター使用時)、15分〜1/180,000秒(電子シャッター使用時)
  • 連写:約13コマ/秒(電子シャッター・CHモード使用時)
  • アクセサリーシュー:あり(TTLフラッシュ対応)
  • EVF:0.39型有機EL(約236万ドット)
  • 背面モニター:3.0型チルト式タッチパネル付きTFTカラー液晶モニター
  • 入出力端子:USB Type-C×1、HDMIマイクロ端子(Type D)×1、3.5mmステレオミニジャック×1
  • バッテリー:NP-W126S
  • 外形寸法:124.9×72.9×39.1mm
  • 質量:約445g(バッテリー、メモリーカード含む)
本誌:佐藤拓