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小型月着陸実証機「SLIM」の撮影に、ソニーのロボット制御と画像処理技術が貢献

LEV-2「SORA-Q」が撮影・送信した月面画像(クレジット:JAXA/タカラトミー/ソニーグループ(株)/同志社大学)。ソニーWebサイトのニュースリリースより

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)、株式会社タカラトミー、ソニーグループ株式会社、同志社大学の4者が共同開発した変形型月面ロボット「LEV-2」(SORA-Q)が、小型月着陸実証機「SLIM」の撮影に成功。撮影結果を公開している。

LEV-2は超小型月面探査ローバ「LEV-1」と共にSLIMに搭載され、月面でSLIMおよび周辺環境を撮影。LEV-1の通信機で地上に転送された画像が公開されている。

この撮影結果により、通信機能の正常動作のみならず、LEV-2が正常に月面で展開・駆動したこと、自律制御でオンボードの光学カメラを使って複数枚を撮影し、SLIMが写っている良質な画像を画像処理アルゴリズムで選定し、送信したことも分かったという。その他の走行ログなどは引き続き解析中としている。

4者の共同開発においてソニーグループは、ソニーセミコンダクタソリューションズのIoT向けスマートセンシングプロセッサー搭載ボード「SPRESENSE」を活用し、月面ロボットの制御システムと画像処理技術の開発を主導したという。

LEV-2はLEV-1と共に日本初の月面探査ロボットとなり、世界初の完全自律ロボットによる月面探査と、世界初の複数ロボットによる同時月面探査を達成したという。また、LEV-2は世界最小・最軽量の月面探査ロボットにもなったとしている。

本誌:鈴木誠