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Player One、ソニー製フォーサーズセンサー搭載の冷却CMOSカメラ「Artemis-C Pro」
モノクロ版と電動フィルターホイールも用意
2023年8月4日 13:23
株式会社サイトロンジャパンは、Player One Astronomyの天体撮影用冷却CMOSカメラ「Artemis-C Pro」と「Artemis-M Pro」、アクセサリー「Phoenix M54電動フィルターホイール 7×M48」を8月8日に発売する。
天体撮影用冷却CMOSカメラ「Artemis-C Pro」と「Artemis-M Pro」
いずれもソニー製のフォーサーズフォーマットセンサーを採用。両機の違いは、Artemis-C Proがカラー対応の「IMX294」、Artemis-M Proがモノクロ対応の「IMX492」を搭載した点。
Artemis-C Proで採用したカラーセンサーIMX294の解像度は4,144×2,824(約1,170万画素)。裏面照射型で最大約76%の量子変換効率と低読み出しノイズを実現。4画素を1ピクセルとするクワッドベイヤー方式を採用しており、ピクセルサイズは4.63μm。
Artemis-M ProのモノクロセンサーIMX492も同じく裏面照射型で、量子変換効率は最大約90%としている。クワッドベイヤー方式を採用した点も同じだが、IMX492はビニングモードの切り替えに対応。約1,170万画素モードのほか、ピクセルサイズを2.315μmとした約4,680万画素モード(8,288×5,648)での撮影も可能となっている。
共通の特徴として、2つのTEC(冷却素子)を用いた「デュアルTEC冷却システム」を搭載した。センサーチャンバー構造の最適化、テフロンスペーサーによる伝導熱(ヒートバック)の軽減、大型ヒートシンクによる効率的な排熱で、最大で外気温-40℃の冷却を可能としている。冷却による結露を防ぐための結露防止ヒーターも内蔵した。
デッドピクセルサプレッション(DPS)テクノロジーを搭載した。ホットピクセルやクールピクセルなどの欠損画素(デッドピクセル)を自動で判別してカメラ内部のメモリへ記録。撮影時に自動的に補正することで、デッドピクセルを大幅に抑制する。
本体内部に512MBの大容量DDR3キャッシュメモリを備えた。これによりフレームのドロップを回避して読出しを安定させることで、リードアウトノイズやアンプグローを大幅に減らせるとしている。
なお、Player Oneの冷却CMOSカメラをネイティブサポートしているのは「Sharpcap4.1」(β版)以降のみ(2023年7月時点)。Sharpcap以外のキャプチャーソフトを使用する場合は、ASCOMプラットフォームと、Player Oneが無償配布するASCOMドライバーをインストールすることで使用可能になるという。
主な仕様(共通)
- フォーマット:フォーサーズ(19.2mm×13mm)
- シャッター:ローリングシャッター
- シャッター速度:32μs~2,000s
- QE:約76%(カラー)/約90%(モノクロ)
- 保護ガラス:ARコートクリア(直径46mm/厚さ2mm)
- フランジバック:17.5mm(チルトプレート取り外し時12.5mm)
- 内部キャッシュ:512MB(DDR3)
- 筐体直径:最大90mm
- 接続規格:M48 P0.75mm、50.8mm 差し込み/31.7mm 差し込み
- 質量:約650g
- 店頭予想価格:税込15万円前後(Artemis-C Pro)、税込20万円前後(Artemis-M Pro)