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リモートカメラ用に新開発…Libecから電動昇降付きの三脚

LX-ePed Studio

平和精機工業株式会社は、放送・制作の現場におけるPTZカメラの運用を見据えた電動ペデスタル「LX-ePed」と「LX-ePed Studio」を開発した。4月に出荷を開始する。Libec(リーベック)ブランドの新製品。

PTZとは、パン(Panoramac)、チルト(Tilt)、ズーム(Zoom)などの遠隔操作により、カメラを制御する機能(頭文字を取ってPTZと呼ばれる)。PTZカメラは、防犯対策として小売店・飲食店・各種商業施設、オフィスの出入り口などで利用されているほか、河川の氾濫といった自然災害の監視、家庭向けにはペットなどの見守りカメラなどで利用されている。

昨今、スタジアムやコンサートホール、放送スタジオなどで、リモートカメラとしての活用が進んでおり、今回発表した「LX-ePed」と「LX-ePed Studio」は、そんな放送スタジオ向けの製品となる。

「LX-ePed」はグランドスプレッダータイプ、「LX-ePed Studio」はドリータイプ。

どちらも、PoE給電による有線リモコン(長さ30m)により昇降(ストローク幅400mm)の操作が可能。レバーの傾け角度により、速度の調節も行え(約14~40秒)、細かな位置調節に対応する。

付属のフラットベースアダプター「BL-F」は、1/4-20UNC、3/8-16UNCネジを備え、PTZカメラ以外のカメラ機材に対応。

BL-Fを取り外せば、100mmボールのビデオヘッドの装着に対応。さらに、別売りのアダプターリング「AD-75」の使用により、75mmボールのビデオヘッドも取り付けられる。

ヘッド取り付け台のベース部には水準器を装備するほか、三脚のベース部分には1/4-20UNC ネジ穴1個、3/8-16UNC ネジ穴1個がセットとなったアクセサリーポートを2カ所用意。

また、ペデスタルとスプレッダー/ドリーに分解でき、それぞれが折り畳める構造を採用。安全性に配慮し、電動コラムは下げた時に手を挟まない設計となっている。

なお、オプションの「VM-12V」(税込4万5,000円)の利用により、Vマウントバッテリーから製品全体に給電が可能。電源のない撮影現場でも利用できるという。

段数は3段。最大搭載重量は10kg。LX-ePedの高さは95.5~247cm、重量は11.2kg。LX-ePed Studioの高さは106.5~261cm、重量は14.2kg。

LX-ePed
LX-ePed Studio
付属のフラットベースアダプター「BL-F」
飯塚直

(いいづか なお)パソコン誌&カメラ誌を中心に編集・執筆活動を行なうフリーランスエディター。DTP誌出身ということもあり、商業用途で使われる大判プリンタから家庭用のインクジェット複合機までの幅広いプリンタ群、スキャナ、デジタルカメラなどのイメージング機器を得意とする。