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【CP+2023】高速な記録メディアが続々登場。ラベルがほぼ真っ白なSDカードも

Nextorage/SUNEAST/Exascendの新製品を紹介

高速なメモリーカードのデモ展示が相次いだ(写真はExascendのブース)

ここでは、CP+2023に展示されていた記録メディア関連のアイテムを紹介する。

静止画の連写速度向上や、8Kといった動画性能の高まりに合わせて高速なメモリーカードが各社から登場。SDメモリーカードよりも高速なCFexpressのハイエンド製品もお目見えしている。

高速タイプのSDメモリーカードを展示するNextorage

3月下旬から順次発売するSDXC UHS-IIメモリーカード「NX-F2PROシリーズ」と「NX-F2SEシリーズ」を展示していたNextorageブース。

NX-F2PROシリーズは同社初のUHS-IIタイプで、世界最速クラスという。メモリーには、書き込みが速いpSLCタイプを採用する。最大書き込み速度は299MB/sで、8K動画への対応も謳っている。

NX-F2SEシリーズは最大書き込み速度が、170MB/sで4K動画を前提にしたスピードとなっている。

発売済みとなるがCFexpress Type Bメモリーカードの「B1 Proシリーズ」と「B1 SEシリーズ」も展示していた。

特にB1 Proシリーズは読み出し最大1,950MB/s、書き込み最大1,900MB/s、最低継続書き込み速度1,800MB/sで、こちらも世界最速とアナウンスしている。

ブースでは記録メディアを貸し出して体験してもらう企画も行われていた。

また、CFexpress Type Bのカードリーダーが参考展示されていた。発売時期や価格は未定。USB 3.2 Gen 2x2(20Gbps)に対応しており、従来の2x1に比べて1.75倍高速になる。

また、USB4(40Gbps)の外付けSSDの参考展示もあった。従来のUSB 3.2 Gen 2x1に対して書き込みで2倍、読み出しで3倍の速度が出るとのこと。開発の初期段階のため、外観は変更になる可能性がある。

SUNEASTがメモ欄が大きなSDカードを発表

旭東エレクトロニクスの自社ブランドであるSUNEASTは、CFexpress Type Bメモリーカードの「SUNEAST ULTIMATE PRO」シリーズのデモを行っていた。

実際のデザイン

2TB、1TB、512GB品をラインナップする。最大読み出し速度1,800MB/s、最大書込速度1,600MB/sで、低圧縮の8K RAWフォーマットに対応する。暑い場所でのロケを想定し、40度以上の環境で使い始められる検証もしている。デモでは1,600MB/s程度の実測値が出ていた。

また、ストラップ「サクラスリング」の考案者として知られる杉山さくらさんがSUNEASTとコラボしたSDメモリーカードがブースで発表された。4月頃の発売を予定しているが、ラインナップなどの詳細は未定。

写真家の森脇章彦さん(左)とサクラスリング考案者の杉山さくらさん(右)がトークショー内で発表した

カードのほぼ全面を書込できるスペースにすることで、「カードの中身がすぐにはわからない」という問題を解消する。写真を入れてプレゼントする際にメッセージを書き入れるなどの使い方も想定しており、杉山さんによると「ユーザーがSDカードをデザインできる」とのことだ。ブースで確認したカードには64GB、UHS-IIでV60との記載があった。

書込例

防塵防水の外付けSSDを展示したExascend

RAIDが扱う台湾Exascendは、参考展示としてPCIe Gen4ベースのCFexpressカードのデモを行っていた。2023年前半にType AおよびBをリリースする。

書込、読み出しとも実測で3,000MB/s前後を記録していた。高速だが低消費電力という面にも配慮した設計という。

また、新製品としてIP67の防塵防水性能を備えた外付けSSDも展示していた。1TBおよび2TB品が発売済みで、4TB品と8TB品を3月に発売する。

1981年生まれ。2006年からインプレスのニュースサイト「デジカメ Watch」の編集者として、カメラ・写真業界の取材や機材レビューの執筆などを行う。2018年からフリー。