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コシナ、富士フイルムXマウント用の標準マクロ「MACRO APO-ULTRON 35mm F2」。10.2万円

株式会社コシナは、フォクトレンダーの交換レンズ「MACRO APO-ULTRON 35mm F2 X-mount」を8月に発売する。希望小売価格は税込10万2,300円。

APS-Cサイズのイメージサークルをカバーする、富士フイルムXマウント用のMFレンズ。最大撮影倍率は1:2。マクロレンズながら大口径でコンパクトな点を特徴としている。画角は35mm判換算52.5mm相当。

光学設計を富士フイルムXシステムカメラのイメージセンサーに最適化し、富士フイルムの情報開示によるボディとの電気通信にも対応。対応ボディとの組み合わせで、Exif情報、フォーカスチェック、撮影距離連動表示、ボディ内手ブレ補正、パララックス補正が利用可能。

レンズ構成は6群9枚(異常部分分散ガラス3枚を含む)。アポクロマート設計による色滲みのない自然な発色と、ピント面付近のハイライトに色づきが見られない点が描写の特徴だとしている。絞り羽根は10枚(クリックは1/3ステップ)。

前4群6枚を前後させるフロントフォーカス方式により、全体繰り出しに比べて伸長を短縮。AFモーターでは駆動が困難という質量のレンズ群を動かすことで、遠距離から近接まで安定した画質を確保しているという。そのため同社では、マクロ撮影のみならず、初めての単焦点レンズとしても訴求している。

フォクトレンダーで“アポ”を冠する交換レンズのひとつに「アポランター」がある。どちらもアポクロマート設計(軸上色収差を3つの波長で揃える)を取り入れている点は同じだが、最上級のアポランターは色収差に加えて解像度の高さも要件(コシナ自社規格)となっている点で違いがあるという。アポランター基準を目指すと大型化してしまうため、本レンズはコンパクトさを優先し、新たに「アポ ウルトロン」の名が与えられている。

最短撮影距離は0.163m。ワーキングディスタンスはレンズ先端から0.08m(フード装着時0.06m)。

最大径×全長は60.7×54.8mm。重量は265g。フィルター径は49mm。専用のねじ込みフードが付属する。

本誌:鈴木誠