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キヤノン、広角側を拡大したF4ズーム「RF14-35mm F4 L IS USM」。約24万円

キヤノンは、RFマウント交換レンズ「RF14-35mm F4 L IS USM」を9月下旬に発売する。価格はオープン。同社公式オンラインショップでの販売価格は23万6,500円(税込)。

“RFマウントならでは“の高画質とコンパクトさを両立しているという「F4Lズーム」シリーズの新モデル。同社Lレンズで初めて、カメラ側での歪曲収差補正を前提とした光学設計とすることで、従来モデルの一眼レフカメラ用交換レンズ「EF16-35mm F4L IS USM」よりも2mm分焦点距離を拡げながら、重量を約540g(EF16-35mmは約615g)、全長を99.8mm(EF16-35mmは112.8mm)に抑えた。

本レンズの登場によって、同シリーズのレンズには「14-35mm」「24-105mm」「70-200mm」の焦点域が揃い、同社はこれにより「コンパクトなF4Lシリーズが完成」したと表現している。フィルター径も77mmに統一されている。

F4通しのLレンズ3製品。左から「24-105mm」「14-35mm」「70-200mm」

鏡筒には、絞りやシャッタースピード、ISO感度、露出補正を割り当てることができるコントロールリングを搭載している。

レンズ構成は、非球面レンズ3枚、UDレンズ3枚(うちUD非球面レンズ1枚)を含む12群16枚。大口径マウントとショートバックフォーカスの利点を生かし、撮像面の近くに大口径レンズを配置することで、画面全体の高画質化と光学系の小型化を両立させたとしている。反射防止コーティングのSWCおよびASCで、逆光時のゴーストも抑制した。絞り羽根は9枚(円形絞り)。

最短撮影距離は0.2m(ズーム全域)。最大撮影倍率は0.38倍(焦点距離35mm時)。従来モデルのEF16-35mmは最短撮影距離0.28m、最大撮影距離0.23倍(焦点距離35mm時)。

レンズ内手ブレ補正機構を搭載している。補正効果はレンズ単体で5.5段分。ボディ内手ブレ補正を持つEOS Rシステムカメラとの協調制御にも対応し、EOS R5と組み合わせた場合では7.0段分の補正効果を得られるという。

AF駆動はナノUSMを採用した。静止画撮影時には高速・高精度なAFを実現。フォーカスレンズ群を軽量化したことにより、EF16-35mmよりも高速なAFが可能になったとしている。また、静粛性に優れ、フォーカス移動時のブリージングも抑えたことで、動画撮影用途にも配慮している。

鏡筒は防塵・防滴構造を採用。接合部やスイッチパネルなどにシーリングを施した。レンズの最前面にはフッ素コートを施しており、油や水、汚れなどを簡単に拭き取ることができるとしている。

最大径×全長は約84.1×99.8mm、重量は約540g。フィルター径は77mm。製品にはレンズキャップ「E-77II」、レンズフード「EW-83P」(単品価格は税込5,500円)、レンズポーチ「LP1219」が同梱される。

本誌:宮本義朗