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国内で一眼レフカメラ出荷台数が伸長。CIPAの4月統計より

世界全体の出荷金額は昨対比で2倍超に回復

デジタルカメラ【Worldwide】出荷数量月間推移 出典:一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)

一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)は6月1日、2021年4月のデジタルカメラ生産出荷実績(同工業会統計)を公開した。世界全体の出荷金額は前月比で減少傾向となったが、昨年同月比では2倍超に回復。日本国内および、米州や中国向け市場では一眼レフカメラが好調を見せるなどの特徴的な動きもあった。

概況

4月のデジタルカメラ総出荷台数は75万6,155台(前月比91.1%)、金額は446億485万8,000円(前月比96.4%)を記録した。台数・金額ともに前月から後退したが、昨年同月比で見ると台数が137.1%、金額においては214.9%と大きく回復傾向を見せた。

内訳をみると、一眼レフカメラが唯一、台数および金額が前月から伸長した。台数が22万5,584台(前月比100.4%)、金額が98億5,873万6,000円(前月比117.4%)を記録している。

一方ミラーレスカメラは、台数27万640台(前月比85.0%)、金額278億6,021万4,000円(前月比89.2%)と前月から減少。しかし昨年同月比で見ると台数が213.7%、金額が301.6%と、大きく回復したことがうかがえる。

レンズ一体型カメラは、台数が25万9,931台(前月比90.5%)、金額は68億8,590万8,000円(前月比103.9%)を記録した。

国内の状況

世界全体では前月から減少傾向となったが、国内に目を向けると、各カメラ種別で概ね回復傾向を見せている。デジタルカメラ全体の出荷台数は12万8,944台(前月比120.1%)、金額は51億2,343万円(前月比115.0%)を記録した。昨年同月比で台数が167.2%を記録。金額においては226.4%で2倍超の回復となった。

国内向け市場でも一眼レフカメラが好調だった。台数は9,929台(前月比160.7%)、金額は7億3,682万9,000円(前月比194.6%)を記録。昨年同月比では台数が181.1%、金額が232.0%だった。

ミラーレスカメラは台数が3万1,492台(前月比142.8%)、金額が26億1,075万5,000円(前月比98.1%)を記録。昨年同月比では台数が223.1%、金額が258.9%で、こちらも大きく回復傾向を示した。

レンズ一体型カメラは、台数が8万7,523台(前月比110.6%)、金額が17億7,584万6,000円(前月比125.4%)を記録。昨年同月比では台数が152.1%、金額が189.5%だった。

国外の状況

国外向け市場のデジタルカメラ出荷台数は62万7,211台(前月比86.8%)、金額が394億8,142万8,000円(前月比94.4%)で、前月比で減少傾向を見せた。昨年同月比では台数が132.3%、金額が213.5%を記録している。

地域別にみると、米州向け市場でも一眼レフカメラが好調を見せた。台数6万974台(前月比121.9%)、金額25億2,714万4,000円(前月比154.0%)を記録している。ミラーレスカメラは台数7万7,935台(前月比94.3%)、金額78億9,163万7,000円(前月比95.1%)と前月比では減少したが、金額においては昨年同月比で465.2%を記録している。

このほか中国向け市場でも一眼レフカメラが伸長。台数3万1,046台(前月比146.3%)、金額16億1,329万9,000円(前月比134.0%)を記録した。

欧州向け市場では、各カメラ種別で台数および金額が前月から減少。出荷台数では一眼レフカメラが9万1,854台で、ミラーレスカメラの6万2,425台を上回った。

本誌:宮本義朗