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ニコン、積層型CMOSセンサーを開発

1型・4K×4K解像度 “高速撮影と広ダイナミックレンジを両立”

株式会社ニコンは2月17日、積層型CMOSイメージセンサーを開発したと発表した。2月15日から米国サンフランシスコで行われているISSCC(国際固体素子回路会議)において発表したもの。

秒1,000コマ、HDR特性110dB(60fps時は134dB)、4K×4Kの解像度を持つ、総画素数約1,784万画素のイメージセンサー。大きさは1型で、画素サイズは2.7×2.7μm。

裏面照射型の画素構造を持つトップチップに、16×16ピクセルを1つのブロックとして、1画面に264×264ブロック(4,224×4,224ピクセル)を分割配置。ボトムチップから画面内の領域ごとに露出時間を細かく制御できるようにしたことで、広ダイナミックレンジの撮影を実現しているという。製造プロセスは65nm BSIと65nm CMOSの積層。

同社発表文によると、イメージセンサーはデジタルカメラやスマートフォンのみならず、自動車などの産業分野にも用いられており、いずれの分野でも小型・軽量、高フレームレート、広ダイナミックレンジ、高解像の全てを実現するイメージセンサーが求められているという。今後も市場の要望を踏まえてセンサーの研究開発を継続していくとしている。

サンプル画像(ニコン提供。説明文引用)

本センサーで撮影した画像

ダイナミックレンジが広いため、暗部も明部も撮像できる。

一般的なカメラで撮影した画像

右側の明部に露出を合わせた画像。
左側の暗部に露出を合わせた画像。
本誌:鈴木誠