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オリンパス、"鳥認識"対応の「OM-D E-M1X」ファームウェアVer.2.0を12月3日公開

動画RAW出力などの機能追加も

鳥の瞳を自動で検出・追尾する「鳥認識」が新搭載。

オリンパスは11月17日、ミラーレスカメラ「OM-D E-M1X」のファームウェアVer.2.0を12月3日に公開すると発表した。E-M1Xの独自機能であるインテリジェント被写体認識AFに「鳥認識」が加わるなどの内容を予告している。

「OM-D E-M1X」ファームウェアVer.2.0主な内容(引用)

1. 「インテリジェント被写体認識AF」に「鳥認識」を追加、鳥の瞳まで自動で検出・追尾が可能
2. ATOMOS社製HDRモニター/レコーダー「NINJA V」への動画RAWデータ出力に対応
3. 深度合成対応レンズに「M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO」を追加
4. 動画手ぶれ補正の安定性向上
5. フォーカス距離指標表示の追加

それぞれの概要は次の通り。

1.インテリジェント被写体認識AFに「鳥認識」を追加

鳥の瞳、頭部、全身を検出・追尾する機能。AI技術のディープラーニングを用いて開発した「インテリジェント被写体認識」機能に、「モータースポーツ」「飛行機」「鉄道」に続く撮影シーンとして加わる。

検出は被写体の鳥の瞳を優先し、検出できない場合は頭部または全身を検出して追尾する仕組みだという。撮影者と被写体の間に草木などの障害物があるような場面でも効果を発揮するとしている。

画面周辺部でも検出可能。

また、シャッター全押しから一定枚数を遡って記録できる「プロキャプチャーモード」にも対応。鳥の飛翔や捕食の瞬間などに活用できるという。

利用には、AFモードを「C-AF+TR」に設定し、カスタムメニューA3の「追尾被写体設定」をオンにし、「鳥」を選択する。

プロキャプチャーモードの撮影イメージ

2.ATOMOS「NINJA V」への動画RAWデータ出力

OM-D E-M1Xで撮影した4K 30p/25p/24p、Cinema4K 24p動画を、ATOMOSのHDRモニター「NINJA V」に12bit RAWデータで出力。撮影後のカラーグレーディングや露出調整といった高度なポストプロダクションに対応するとしている。

記録形式はProRes RAW。カメラ側の動画メニューから「HDMI出力」を選び、出力モード設定を「RAWモード」に設定する。

3.深度合成対応レンズが11本に

2021年1月に発売する「M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO」が加わり、E-M1Xのカメラ内深度合成機能を使えるレンズは次の通りとなる。

・M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO
・M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro
・M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
・M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
・M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO
・M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO
・M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
・M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO
・M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
・M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS
・M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO

4.動画手ブレ補正の安定性向上

補正制御を見直し、パンニング時にもブレが少なく、より自然な映像を記録できるよう調整したという。

5.フォーカス距離指標表示の追加

MF時に素早くフォーカスの移動方向や位置の目安をつかめるように、指標の表示を追加。カスタムメニューA4から「MFアシスト」を選び、「フォーカス距離指標」をオンにする。

本誌:鈴木誠