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20年間にわたって撮り続けてきたモロッコをこだわりの印刷・造本と額装で

写真家・高橋俊充さんが実行確約型クラウドファンディングで支援募集中

新しい写真集『SNAPS MOROCCO』の収載作品から

写真家の高橋俊充さんが、20年間にわたって撮影してきたモロッコを題材とした写真集の発刊とウォールアートの制作に向けて、クラウドファンディングサイト「MOTION GALLERY」上で支援を募っている。プロジェクトは実行確約型での実施となる。支援プランは写真集のみのものから、銀塩のモノクロまたはカラープリントと額装がセットになったプランなどが用意されている。受付期間は2020年11月11日から2021年1月19日まで。支援プランの金額は4,500円から。

高橋俊充さんは、石川県金沢市に拠点を置く写真家。高橋俊充デザイン室を主宰している。富士フイルムのレンズ一体型デジタルカメラX100Fのカタログ写真を手がけるなど、実は目にしたことがある人も少なくないはずだ。

支援受付Webページ

これまで発刊した写真集は『Sicilia Snaps 2013』や『SNAPS ITALIA 2010-2017』がある。今回支援を受けつけている写真集『SNAPS MOROCCO』は1997年から2019年にかけて、およそ20年間にわたって撮り続けてきたというモロッコを、日常のフォトドキュメンタリーとして編んだものだという。

本プロジェクトでの資金募集について、高橋さんは「購入者様へのリターンは目標金額に満たない場合でも、自費で賄い制作し発送することをお約束します」とした上で、「紙・印刷、デザイン・装丁、すべてにだわり抜いて、本当に素晴らしい『写真』を皆様にお届けできるよう努めてまいります」と協力を呼びかけている。写真集と額装プリントの完成は2021年の2月中旬となる見通しだという。

写真集はA4変形(220×300mm)で64ページを予定。印刷は前記した2冊の写真集と同じく山田写真製版所が務める。同社の熊倉桂三氏・黒田典孝氏の協力を得て、オフセット印刷ながらも立体感や奥行きのある美しい仕上がりが得られるとしている。

写真集仕上がりイメージ

同氏と山田写真製版所は、これまでも印刷・造本にこだわった写真集を生み出しており、特に『SNAPS ITALIA 2010-2017』では、カラーに加えて特色(CMYKによるかけあわせではなく単一のインクを用いたもの)3色によるモノクロ印刷や、製本強度を維持しながらも180度フルフラットに開くことができるコデックス装を用いるなど、数多くのこだわりが込められていた。今回の写真集についても、特別装丁版(10部限定)を用意するなど、印刷・造本へのこだわりをみせている。

SNAPS ITALIA 2010-2017
SNAPS MOROCCO特別装丁版

写真集と同時に支援を受けつけているウォールアートとは、銀塩のカラーまたはモノクローム(DGSM:Digital Gelatin Silver Monochrome Print)でプリントした新写真集収載作品を額装したもの。弦楽器製作家である北出齊太郎氏(secca)が手がけるマホガニー製の額で仕上げた作品もある。

北出齊太郎氏による額装イメージ

作家プロフィール

高橋俊充
1963年、石川県小松市生まれ。デザインプロダクション勤務を経て、1994年、高橋俊充デザイン室 設立。Art Director、Photographer。写真家として写真展開催、写真集出版と幅広く活動する。
Webサイト:https://toshimitsutakahashi.com/

プラン一覧

写真集「SNAPS MOROCCO」(2冊・表紙カバー違い):4,500円
写真集「SNAPS MOROCCO」(2冊・表紙カバー違い)+写真集「SNAPS ITALIA」(1冊):6,500円
SNAPS MOROCCO オリジナルマルシェバッグ+写真集「SNAPS MOROCCO」(2冊・表紙カバー違い・サイン入り):1万1,000円
オリジナル銀塩カラープリント(270×180mm)額装入り:5万円
オリジナル銀塩モノクロームDGSMプリント(303×202mm)額装入り:6万円
SNAPS MOROCCO・特別化粧箱(限定シリアル・銀塩カラープリント7枚入):7万円
オリジナル銀塩カラープリント(483×322mm)マホガニー特別額装:10万円

本誌:宮澤孝周