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モノクロ専用のフルサイズコンパクト「ライカQ2モノクローム」。税別74万円

4,730万画素CMOS+28mm F1.7レンズ 別売でモノクロ用カラーフィルターも

ライカカメラ社は、レンズ一体型デジタルカメラ「ライカQ2モノクローム」を11月19日に発売する。希望小売価格は税別74万円。

2019年3月に発売した「ライカQ2」をベースに、モノクロ撮影専用としたバリエーションモデル。ライカQ2に搭載されている有効4,730万画素CMOSセンサーからカラーフィルターを取り除き、輝度情報のみを得るモノクロ撮影専用のイメージセンサーとした。

カメラの外観は、ライカM10モノクロームのようにモノクロ専用機であることを感じさせるモノトーン配色を採用。レンズやダイヤル部分に見られる黄色や赤の指標をグレーに統一している。ライカの赤いロゴは省略した。

外装の表面仕上げは通常のライカQ2と異なるマットなブラック仕上げとし、トップカバーに小さく「MONOCHROM」と刻印。張り革はライカQシリーズで一般的なダイヤモンドパターンから、クラシックライカの印象に近いタイプのものに変更されている。

感度はISO 100〜100000。ダイナミックレンジはISO 200時に13段としている。なおカラー対応のライカQ2は、同ISO 50〜50000、11段(ISO 200時)としている。連写速度は最高10コマ/秒。

動画記録はC4K(24fps)、4K(30fps/24fps)、FHD(120fps/60fps/30fps/24fps)に対応。ステレオマイクを内蔵している。

カラー撮影機のホワイトバランス設定がない代わりに、調色機能を内蔵。ブルー、セピア、セレンと、それぞれ強弱を選べる。

レンズはライカQ2と同様のズミルックス f1.7/28mm ASPH.。手ブレ補正機構を搭載。被写体追尾、顔認識、タッチフォーカス撮影も可能なAF機能を備える。M型ライカのように距離指標を見ながらレバー操作でマニュアルフォーカスを行うことも可能。鏡筒の根元部分を回転させてマクロモードに移行すると、撮影距離範囲は通常時の30cm〜∞から17cm〜30cmに変化し、絞りは最大でF2.8になる。

静止画記録は28mm画角・4,730万画素を基本としつつ、35mm相当で3,000万画素、50mm相当で1,470万画素、75mm相当で660万画素が残るクロップ撮影が可能。ライブビュー画面ではM型ライカのファインダーのように、設定しているクロップ画角に対応したフレームが28mmの画角内に表示される。

ファインダーは368万ドットの有機ELパネルを用いたEVF。背面モニターは約104万ドットの3型タッチパネル式。

記録メディアスロットはSD×1。UHS-II対応のSDXCカードを推奨している。

無線通信はWi-Fi/Bluetoothに対応。USBやHDMIなどの外部端子は持たない。

バッテリーはライカSL2やライカQ2と同じ「BP-SCL4」。撮影可能枚数は約370枚。

カメラ本体はIP52相当の防塵防滴仕様を継承している。

外形寸法は130×80×91.9mm。重量は734g(バッテリー含む)、637g(本体のみ)。フィルターサイズはE49。

付属のレンズフードを装着
別売の「ハンドグリップQ2モノクローム」を装着(税別1万6,000円)

なお現行のライカ純正品として、モノクロ写真におけるコントラスト効果を得るためのカラーフィルターが用意されている。イエロー、グリーン、オレンジの3種類があり、新たにライカQ2モノクロームに合わせて特別に設計したというE49サイズのものが加わる。これまではライカMモノクローム用としてE39とE46を用意していた。E49サイズの発売は12月。価格は各税別1万6,000円。

モノクロ用カラーフィルター(別売)

本誌:鈴木誠