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約6,000万画素になった「ライカM11モノクローム」。“第4世代・11年目”のモノクロ専用機

ライカカメラ社は、ライカMマウントのデジタルレンジファインダーカメラ「ライカM11モノクローム」(Leica M11 Monochrom)を4月22日に発売する。価格は税込138万6,000円。

カラー撮影できる通常モデル「ライカM11」(2022年発売)のCMOSセンサーをモノクロ専用としたことで、より解像感の高いモノクロ写真が得られるという技術的特徴を持つデジタルカメラ。“Monochrom”はモノクローム(英:Monochrome)のドイツ語。

モノクロ写真には色情報が不要なため、ベイヤー配列のカラーフィルターを用いたイメージセンサーで行われる隣接画素の色情報を用いた演算(デモザイキング)も不要。各画素からダイレクトな情報を得られることが解像感の向上に繋がると説明されている。

同社WebサイトではライカM11モノクロームを「モノクローム撮影に完全に特化した第4世代のM型カメラで、11年目に突入したモノクロームシリーズのサクセスストーリーを受け継ぐモデル」と説明。ライカMデジタルのモノクロ専用機は2012年の「ライカMモノクローム」(ライカM9がベース)から数えて4世代目。

イメージセンサーは35mmフルサイズ・約6,000万画素の裏面照射型CMOS。ISO感度はISO 125〜200000。従来のライカM10モノクローム(約4,000万画素・ISO 160〜100000)から高解像度化し、感度設定域も拡大している。ライカM11と同様に、RAW記録サイズを60MP/36MP/18MPから選べる「トリプルレゾシューションテクノロジー」も利用可能。

外観はこれまでの同社モノクロ専用モデルと同様に、赤丸の“Leica”バッジを省略したり、ダイヤル類のアクセントカラーを無彩色で仕上げるなど、通常モデルと異なる世界観が作られている。カメラ内のメニューには、ホワイトバランス設定のかわりに調色(トーニング)が備わっている。

外装はトップカバー部分にアルミを使用。ライカM10モノクローム(真鍮製トップカバー)から120gほど軽く、フィルムのM型ライカ並みの約542g(バッテリー込み)となっている。表面仕上げは耐傷性を有するマットブラックペイント。ライカM11のブラックモデルと2022年発売のライカM6に先行採用されている

ハードウェア面では、ライカM11世代の特徴である「Maestro III画像処理エンジンの採用」、「ベースプレート(底蓋)の廃止」、「USB充電に対応」、「iOS端末への有線接続」を継承。撮影可能枚数はCIPA基準で約700枚、ライカ基準で約1,700枚としている。

そのほかのライカM11との違いは、内蔵メモリーが256GB(ライカM11は64GB)である点と、背面モニターの保護にサファイアガラス(ライカM11はゴリラガラス)が採用されている点。

外形寸法は138.8×80.3×38.45mm。重量はバッテリー込みで約542g、本体のみで約461g。

Leica M11 Monochrom – A Symphony of Light and Shadow

実機写真

ライカM11

レンズはライカ アポ・ズミクロンM f2/35mm ASPH.

ライカM11と外観比較

左がライカM11モノクローム、右がライカM11
“モノクロ専用”の画質メリットは? ライカM11モノクローム速効解説(デジカメ Watch Channel)
本誌:鈴木誠