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フェーズワン、シフトとレボルビング機構を内蔵した「XTカメラシステム」
1億5,100万画素のIQ4に対応 新レンズ3本も
2019年9月11日 12:42
フェーズワンジャパン株式会社は9月11日、同社の大型センサー搭載デジタルバック「IQ4 デジタルバック」に対応した新設計のカメラボディおよびシステム「XTカメラシステム」を発表。同日より受注を開始した。約1億5,100万画素のデジタルバックと組み合わせた「Phase One XT IQ4 150MPカメラシステム」の希望小売価格は税別580万7,000円。
53.4×40mmの約1億5,100万画素または、約1億100万画素裏面照射CMOSセンサーを採用したデジタルバックIQ4を接続して使用できるカメラ。完全新設計としており、システムの名称として「XTカメラシステム」の呼称が用いられている。
デジタルバック「IQ4」に最適化したというボディは、ごくシンプルな設計となっており、マウント部およびデジタルバック接続部に電子接点が搭載されている。シャッターと絞りのコントロールは、デジタルバック側のタッチスクリーンに統合されているという。
ボディ側の特徴的な点は、X軸側とY軸側で24mmのシフト幅を内蔵したことと、アルカスイス互換形状の三脚取り付け部がボディと一体になっている点。これにより三脚にとりつけたままでも、ティルト・シフト操作や縦横位置の変更を、ボディを回転させて対応できるとしている。これら特徴をうけて、同社ではXTカメラシステムをフィールドカメラと位置付けている。これまでこうした機構は、デジタルバックIQ4が使用できるXFシステムにはなかった。
グリップはエボニー(黒檀)製。
対応レンズは3本で、超広角の「XT – Rodenstock HR 23mm f/5.6」、広角の「XT – Rodenstock HR 32mm f/4」、標準の「XT – Rodenstock HR 70mm f/5.6」をラインアップしている。シャッター機構はレンズ側に搭載(シャッタースピードは1/1,000秒〜60分)されており、電磁制御に対応する。フォーカス操作はマニュアル。
現状で、デジタルバックIQ4のラインアップは3種類。約1億5,100万画素のセンサーを搭載した「IQ4 150MP」のほか、同画素数で白黒タイプ(アクロマティック)の「IQ4 150MP Achromatic」、約1億100万画素の「IQ4 100MP Trichromatic」がある。ISO感度はいずれもISO 50〜ISO 25600。ダイナミックレンジは15F stopで共通。記録メディアはいずれもXQDカードまたはSDカードを使用するほか、Capture Oneも選択できるとしている。このほか、3.2型のタッチモニターや、USB Type-C端子、イーサネット端子も搭載している。
デジタルバックは既存のXFカメラシステムとの互換性もある「インフィニティ・プラットフォーム」だとしており、XFカメラに切り替えることで、ワークフローに応じたカスタマイズも可能になるとしている。