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キヤノン、「EF400mm F2.8L IS」「EF600mm F4L IS」をIII型に刷新
手ブレ補正を5段分に強化 大幅軽量化も
2018年9月5日 16:17
キヤノンは、一眼レフカメラ用交換レンズ「EF400mm F2.8L IS III USM」と「EF600mm F4L IS III USM」を2018年12月下旬に発売する。
いずれも光学系の見直しによる軽量化を特徴とする超望遠レンズ。レンズエレメントやメカ構造の軽量化、蛍石同等というスーパーUDレンズの採用などにより従来モデル(どちらもIS付きII型)比で400mm F2.8Lは1kg減、600mm F4Lは870g減を実現した。鏡筒の最大径と全長はともに従来モデル同様としている。
同社初となる2点のフォーカスプリセットに対応。フォーカスリングの先、ファンクションボタンの手前にある白いリングを左右に回すと、それぞれのプリセット距離にフォーカスが移動する。
フォーカスリングは電子式に変更。フォーカス回転の敏感度を側面スイッチで3段階に切り換えられるようになった。ワンショットAF後にフォーカスリングを回すとMF操作に移行するフルタイムマニュアルフォーカスに対応する。
手ブレ補正効果は従来のCIPA基準3.5段(従来のキヤノン基準では4段)から5段に向上。デジタルジャイロセンサーの搭載や補正角の拡大により実現した。
いわゆる“白レンズ”の由来である白い鏡筒カラーは、本来の目的である遮熱性をより高めるために、従来のベージュがかった白から色味を変更。塗料自体に赤外線を通しにくいものを使用している。2層構造とした鏡筒設計とともに、炎天下の長時間撮影でも安定した画質で撮影できるという。
どちらも鏡筒は防塵・防滴構造。レンズ最前面と最後面には、汚れを拭き取りやすいフッ素コーティングを施している。
EF400mm F2.8L IS III USM
2010年12月に発売された「EF400mm F2.8L IS II USM」の後継モデル。超望遠Lレンズのフラッグシップモデルとしている。希望小売価格は税別168万円。
レンズ構成は13群17枚。最短撮影距離は2.5m。絞り羽根は9枚。最小絞りはF32。フィルターは差し込み式52mm。
最大径×全長は163×343mm。重量は約2,840g。
同じく“3kg未満”をアピールするソニーEマウントの「FE 400mm F2.8 GM OSS」(2018年9月発売)は、三脚座込みで約2,895g。
EF600mm F4L IS III USM
2011年6月に発売された「EF600mm F4L IS II USM」の後継モデル。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けたリニューアルとしている。希望小売価格は税別182万円。
レンズ構成は13群17枚。最短撮影距離は4.2m。絞り羽根は9枚。最小絞りはF32。フィルターは差し込み式52mm。
最大径×全長は168×448mm。重量は約3,050g。