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ライカダブルレンズ搭載のSIMフリー機「HUAWEI P20」発表会レポート
写真家の内田ユキオさんが画質を評価
2018年6月11日 20:30
ファーウェイ・ジャパンは、SIMフリーのスマートフォン「HUAWEI P20」を6月15日に発売する。市場想定価格は税別6万9,800円前後。
P20は、独ライカカメラ社との共同開発によるダブルレンズカメラの搭載をアピールするAndroidスマートフォン。約5.8型のディスプレイを搭載している。P20シリーズのラインナップには、ライカトリプルレンズ搭載のフラッグシップ機「HUAWEI P20 Pro」と、レンズがライカブランドではない手頃なダブルレンズモデル「HUAWEI P20 lite」もある。
アップルのiPhone Xと比べ、ディスプレイ輝度が23%明るく、ディスプレイ上部にインカメラなどが割り込む"ノッチ"が小さい点、本体がより薄いもののバッテリー容量は大きい点などをアピールしていた。
「iPhone X」や「Galaxy S9」など、ライバルとなる製品名を具体的に示して比較するプレゼンテーションは、カメラ業界ではなかなか見られない。
カメラ機能については、「誰でも簡単にプロのような撮影ができる」という切り口で訴求。人物撮影では肌の色味を健康的に調整し、顔の特徴をより美しく演出するようなアルゴリズムが盛り込まれている。二眼式による3D情報で顔に陰影をつけるようなライティングを再現する「3Dポートレートライティング」も利用できる。
また、iPhone XやGalaxy S9+より大きなイメージセンサー(1/2.3型)およびピクセルサイズ(1.55μm)による高画質を謳う。
ファーウェイのスマートフォンでは、写真撮影に独自のAIチップセットを使った「AIアシスト」が利用できるのも特徴。プロが撮影した1億枚以上の写真を"プロカメラマンのノウハウ"として学習させてあり、滝、ビーチ、グループ写真、テキスト、夜景、花火など、撮影時に19のシーンを自動判断して、適切な撮影設定を行う。
例えば水平が大事になると判断したシーンであれば、ライブビューに自動で水準器が表示されたり、グループ撮影では好ましい画角を提案するようなフィードバックが得られる。
加えて、手ブレ補正にもAIを活用。シーンにより露光時間や撮影枚数を自動設定することで、手持ちでの長時間露光を実現するという。
内田ユキオさん「スキルがある人なら作品も撮れる」
独ライカカメラ社と共同開発したカメラ機能がウリのP20。製品発表会では、ライカを知る写真家として内田ユキオさんが登壇。「写真ファンにとってライカは聖域ともいえる」「ライカほど使っていて楽しいカメラ、持っていて誇らしいカメラはほかにない」と前置き、その魅力がどのぐらい再現されているかを焦点に実写した作品を紹介した。
画質評価のポイントとして、「強い黒」が色彩の鮮やかさと立体感を伝え、ノイズのない「澄んだ白」の中に無限のディテールがあると説明。モノクロセンサーを使ったモノクロ写真も、軟らかな階調があり美しいと評価していた。
また、撮影画面から選べる「プロモード」では、デジタルカメラのようにホワイトバランスや感度、シャッタースピードなどをマニュアル設定できるため、「より上のスキルを持つ人は表現に使える。スキルがあればP20なら作品が撮れる」と印象を語った。
多くのメジャーな夜景スポットは三脚が禁じられているが、P20なら手ブレ補正を効かせながら、かつプロモードでホワイトバランスを指定しながら撮れる。いわゆる"高級コンパクトデジカメ"のような感覚で撮影できたといい、レンズ描写も「周辺まで良い」「寄っても崩れない」と好印象だった。
全国7か所に認定修理店。SIMフリーユーザーにも安心を。
発表会で登壇したファーウェイ デバイス 日本・韓国リージョン プレジデントの呉波さんは、2017年に投じた研究開発費は世界第6位の規模で、欧州での特許出願件数は1位だったと説明。日本において直近の1年間で最も売れたAndroid端末は「HUAWEI P10 lite」。日本のSIMフリー市場ではシェア1位に立っており、タブレットもAndroid機では日本シェア1位だった。
また、ヨドバシカメラ マルチメディアAkibaに初となる「HUAWEI SHOP」を設置し、そこではファーウェイの全製品を用意しているという。オープンマーケット(=SIMフリー機)向けの認定修理店を全国7か所からスタートし、SIMフリーユーザーにも安心して使える環境の構築を目指すとしていた。