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ニコン、構造改革で2018年3月期は増益に

台数減ながら収益は改善 D850も好調

株式会社ニコンは5月10日、2018年3月期の連結業績を発表した。映像事業の収益性が改善、76.2%増の営業利益を確保した。

レンズ交換式デジタルカメラの販売台数は、前期310万台から当期262万台へと減少。交換レンズも462万台から401万台に、コンパクトデジタルカメラは319万台から251万台へと販売台数を減らしている。ただしD850の好調により、高級機の売上は伸びているとする。

結果、映像事業全体の売上収益は、前期比5.8%減の3,607億300万円に落ち着いた。ただし、選択と集中を掲げた事業戦略の転換や、中国生産子会社の操業停止などにより収益性が改善、営業利益は76.2%増の302億2,200万円となっている。

映像事業以外では、精機事業の半導体露光装置分野が黒字化した。こちらも構造改革が功を奏している。ヘルスケア事業、産業機器・その他事業も増収増益を達成した。ニコン全体での売上収益は7,170億円、営業利益は562億円。

来期における映像事業の販売台数は、レンズ交換式デジタルカメラが230万台(32万台減)、交換レンズが340万台(61万台減)、コンパクトデジタルカメラが180万台(71万台減)と予想。いずれも厳しい見立てが続く。

本誌:折本幸治