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富士フイルム、正方形フォーマットの「instax SQUARE」2機種を披露
スマホ用プリンター「SP-3」と、新色のカメラ「SQ10 WHITE」
2017年10月25日 17:56
富士フイルムは10月26日、"スマホdeチェキ"新製品発表会を開催。スクエアフォーマットのinstax SQUAREに対応するプリンター「instax SHARE SP-3」(店頭予想価格税込2万5,600円前後)と、対応カメラの新色「instax SQUARE SQ10 WHITE」(同3万2,000円前後)を展示した。いずれも11月17日に発売する。
累計販売台数2,500万の「チェキ」
スマホ稼働台数は世界で20億台を突破。同社では撮影枚数もフィルム時代の20倍に増加し、今後も増えると予想。写真の価値や位置づけも「記録&思い出」から、付加価値をつけてシェアする「コミュニケーション&自己表現」に変化しており、同社ではスマホ時代に合わせたプリントインフラの整備も進めている。
同社イメージング事業については、2015年から2016年にかけて円高の影響があったが、それを除けば全体で前年比4%増。インスタント事業が牽引し、イメージング事業全体では順調に推移しているという。
チェキもライフスタイルに合わせたラインナップ展開を広げ、1998年の発売からワールドワイドでの累計販売台数は2,500万台。昨年は過去最高となる660万台を販売した。2017年度は750万台を目指す。
2017年5月にはinstax miniやinstax WIDEに続く新フォーマットの「instax SQUARE」を投入。最初の対応機種である「instax SQUARE SQ10」はチェキとして初のデジタル撮影で、出力前の編集・加工を実現した "ハイブリッドなインスタントカメラ"としている。
同社では正方形のinstax SQUAREを「Instagramをはじめとして人気があり、アート性が高いフォーマット」と位置づけている。そのinstax SQUAREに対応したスマホ用プリンター「スマホdeチェキ」が、今回発表された「instax SHARE SP-3」だ。
アプリを刷新。「写真をアートに」
instaxビジネスを統括する富士フイルム株式会社 イメージング事業部 営業グループ 統括マネージャー 松島大泉氏は、instax SHARE SP-3の役割について「写真をアートにすること」と紹介。
従来のinstax SHARE SP-2とのハードウェア的な相違点として、対応フィルムがinstax miniからinstax SQUAREに変更されたことのほかに、固定式露光ヘッドで出力とプリントを同時に行い、Wi-Fi経由の画像データ送信から13秒という高速プリントもアピールしていた。
ユーザー体験における最大の変化は、専用アプリのリニューアルにある。読み込みからプリントまで一貫して作業できるinstax SHAREアプリは、編集したい写真をカメラ内のほか、各SNSから読み込んでテンプレートに配置し、写真に重ねる文字の編集まで同一アプリ内で行える。
アプリにはあらかじめ複数のテンプレートが用意されており、変更したい文字の部分などをタップして編集し、自分の作品に仕上げられる。また、複数の写真を1枚にまとめる「分割写真」(2〜9コマ)、画像を複数枚のチェキプリントに分割する「組写真」といった選択肢もある。
スマートフォンの写真編集アプリでは、かなり凝った文字入れができるものもあるが、あまりに自由度が高いと却って取っつきにくい部分もある。instax SHAREアプリの「テンプレートから編集」というスタイルは、ほどよく自分らしさを演出できて多くのユーザーにとって親しみやすいだろう。CDジャケットを連想するような大人っぽいデザインが豊富で、SP-3の外装デザインと同様に"かわいい系"というより"大人向け"のテイストに感じられた。
大政絢さんとのトークセッション
製品プレゼンテーションの後、ゲストとして女優・モデルの大政絢さんが登場。一足先に試したinstax SHARE SP-3でプリントした写真などについて、トークセッションが行われた。
Instagramの影響もあり、日頃から被写体を探したり、自分自身の姿を投稿する際にもアングルを意識することが多いという大政さん。飼っている2匹の犬の写真をプリントして自宅に飾っており、instax miniフィルムを使う前機種「SP-2」をかなり使ってきたという。
SP-3では新アプリで文字を重ねることが容易になり、後からプリントのフチ部分に文字を書かなくてもキレイに演出できる点が気に入っているという。アプリ操作の簡単さも高評価で、「写真を選んだあとの加工が、女の子目線だと楽しい。このままInstagramにも送れるのも嬉しい」とコメント。加工した画像をInstagram用にもプリント用にも使える点で「得した気分になる」とのことだった。