むらいさちの、旅フォトエッセイ さち☆たび

vol.4 福島県|花の楽園を探して

旅とは新しい道を進むこと、そして自分自身を振り返ること

さち☆たび のルールを紹介しましょう。

1)旅の資金は4万円、あとは国内海外どこに行ってもよし。余ったお金は貯蓄(編集部にて)。1年後、連載が続いており、貯蓄がたまっていたら特別編としてそのお金でハワイ旅行をする!(笑)

2)カメラにはこだわらない。

3)人の好意には甘える(笑)、差し入れ・現地案内大歓迎です♪
(むらいさちのFacebookなどでリアルな旅の様子をリポートします。作品はここにてお見せします)

以上3つ。

まあ、B型むらいさちなので、マイペースにゆるっと進めさせていただきます。

ただ、旅先では感じたままをカメラで表現していければと思います。なので、被写体は僕好み。

さち☆たび 福が満開・福の島へ!

皆さんこんにちは! 写真家のむらいさちです。

さち☆たびは自由な旅、むらいさちが今一番行きたい場所にカメラを持って旅に出ます。

今回は福島へ桜を求めて旅に出ました。いつもは旅のストーリーを追うのですが、今回は作品をたくさん見せたいので、言葉やサイドストーリーは少なめにしようと思います。

仕事柄海辺に行くことが多く、関東から南下してしまうことが多い僕ですが、友人の写真家、門田慶之さんがアップしていた桜の写真が毎年素晴らしく、いつか行きたいと思っていました。

週間天気予報はずっと雨と曇りだったけど、14日だけは晴れのマークが出ていたので、これはチャンスとノープランで出発!

さすがに電車などでは動きが取れないので、今回は車での旅に。実は車は一番経費がかかるので、今回は2泊とも車中泊しました。背中がゴリゴリであまり寝れませんでしたが……(汗)。夜のうちに郡山に到着し、門田さんにいろいろと福島のお花の名所を教えていただきました。

福島の街中から少し外れると、のんびりした風景が広がっている。そして一家に一桜くらいの割合で見られる。そのどれもが立派な桜だった。あまりに見事で、車を停めて見に行った小さな神社。満開のソメイヨシノが美しかった。しかし誰も人が居ないのがなんだか不思議。東京とかだったら、名所になっているだろうに。

早朝4時、僕は三春町に居ました。目的は国の天然記念物にも指定されている、「三春滝桜」。日本三大桜の一つにも数えられ、樹齢推定1,000年の紅枝垂桜。テレビではよく見るけど、実際見るとその存在感はすごく、これだけの人を引き付ける理由もわかります。

実は昨日の早朝もここに来ていましたが、お天気が悪く雨まで降ってきてしまい退散しており、今日はリベンジに来たのです。

この時、5時半くらいなのに、カメラマンの方も多いですが、すでに観光客の方も来られていて賑やかになっていました。日中は周辺が大渋滞になるので、わかっている人は早朝に来るのでしょう。日の出前からスタンバイしていても、撮影時間はほんのちょっと、昨日下見しておいて良かったです。

8時くらいまでここで撮影した後は、福島のお花の名所でまず名前が出てくる「花見山」へ。ここは、写真家の故・秋山庄太郎さんがここを訪れ感動し、「福島に桃源郷あり」と称して全国にその名が広まったそうです。その話を聞くと、同じ仕事をしているものとして、誇らしいですね。写真の力はやっぱり凄いです。

ここを訪れるのは去年についで二度目。なので、花見山には登らず、周辺の山に登ったり、花見山を外から撮影することを意識してみました。

まさにここも楽園です。朝の9時くらいにここに入ったのですが、気づけば夕方まで歩きっぱなし撮りっぱなしでした。何度も何度も大きく深呼吸をしたり、桃の花の匂い、草木の匂いをたくさん嗅いで癒されました。さすがに花見山はすごい人でしたが、少し外れるだけで人は少なくなり、のんびりとお散歩することができました。

夕暮れ近くなり、どこかで夕日が見れないかと車を走らせるが、どこを走っていても桜が目に入り、思わず車を停めて撮影してしまいます。

吾妻総合運動公園にて、やっぱりここでも人が居ませんでした。のんびりとこの絶景を独り占めさせてもらいました。

2日目の車中泊でゴリゴリの背中ですが、最後の日は雨予報がきれいに晴れてくれました! やっぱり桜が見たいと、郡山の喜久田へ。ここも夢のような素晴らしい場所でした。

ソメイヨシノが満開! 思わずパノラマ撮影。

ここもほとんど人には会いませんでした。これだけきれいな並木道、そうそう無いのですが、人が居ない……。歩いて見ているだけでも、桜に包まれているようで幸せな気分でいっぱいになります。あー幸せだな。そして、福島の桜の規模の大きさに圧倒されました。

途中から曇ってしまったのが残念ですが、それでもこの素晴らしい景色を独り占めですから。幸せに決まっています。今回は、福島市・郡山市・三春町と回りましたが、全然周り切れません。また来年、今度はもう少し時間を多くとって桜を撮影しに来たいと思います。

僕も仕事柄、いろいろな場所に行きますが、これだけお花に出会う場所もありませんでした。福島県はほんとに美しい場所でした。

またまた大好きな場所が増えたさち☆たび。次回も気ままに旅に出たいと思いますので、お楽しみに♪

今回の相棒

SONYα7、FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS、Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA

今回のアイス

アスパラソフト(350円)

道の駅ひらたで販売されています。一見、味が不安になりますが、とっても美味しいです! そしてトッピングのアスパラも美味しかったです♪

今回の経費

往復高速代:12,300円
ガソリン代:10,560円
宿泊代:0円
食費・その他:7260円
合計:30,120円
残金:9,880円(ハワイ貯金へ……)
現在の貯金:29,148円

(2015/5/8)
むらいさち
沖縄でのダイビングインストラクターを経て写真の世界へ。広告写真家の助手後、ダイビングやリゾート雑誌を出版している出版社のカメラマンとして、日本を始め世界の海へ訪れる。その後独立。現在は広告や雑誌の撮影を中心に活動。海だけに限らず世界のありとあらゆる場所で「しあわせのとき」をテーマに撮影を続けており、一年の多くを取材先で過ごしている。著書は写真集「きせきのしま」(小学館)、「LinoLIno」「ALOHEART」(LifeDesignBooks)。共著「光と色の写真の教科書」(技術評論社)、「カメラ*好き1&2」(マイコミブック)。トラベルマガジン「LUKETH」参加。今年2月に写真家川野恭子(きょん♪)と共に、フォトライフマガジン「TORIPPLE」を創刊。muraisachi.com