ミゾタユキさんと一緒にX-E1で撮る レトロでかわいい洋館撮影&講評会レポート♪

講師のミゾタユキさん(左から3番目)と参加者のみんなでハイ、チーズ♪

富士フイルムは毎月1回、写真家のミゾタユキさんと一緒に明治・大正・昭和期の洋館を巡る、女性限定のX-E1の撮影&講評セミナーを開催しています。

9月の洋館セミナーは、東京・文京区にある鳩山会館で行なわれました。撮影会と講評会の様子をレポートします。

どこを撮ってもかわいい写真が撮れる洋館撮影

洋館セミナーは、撮影と講評の2日間で開催されます。富士フイルムのミラーレスカメラ「X-E1」が貸し出され、写真家のミゾタユキさんからカメラの使い方を教わりながら洋館を撮影します。

6月から毎月1回開催され、旧古河庭園、旧前田侯爵邸、旧岩崎邸と開催され、今回の鳩山会館で4回目。毎回好評で、9月の撮影会に参加した5名のうち4名の方がリピーターでした。

集合開始早々、「久しぶり!」「元気だった?」と、フレンドリーな空気に包まれ、洋館撮影が始まりました。

鳩山会館は、元内閣総理大臣 鳩山由紀夫氏の祖父で内閣総理大臣を務めた鳩山一郎氏によって大正13年に建てられました。平成7年に大規模修復工事が行なわれ、鳩山一郎氏の記念館として一般に公開されています。
鳩山会館は、一郎氏の友人で建築家の岡田信一郎氏によって設計されました。イギリス風の外観で、正面の2階部分に鹿のレリーフと鳩の彫刻で装飾されています。
鳩山会館は、建物のいたるところに鳩山家のシンボルの鳩モチーフがデザインされています。
最初に洋館撮影に合わせてX-E1を設定しました。洋館は室内が暗いため、ISO感度を「ISOオート(上限ISO800 or 1600)」、白い壁の質感がきれいに出るようにダイナミックレンジを「DR400」に設定。また、ミゾタユキさんから、2つの像を重ねる「多重露光」や、1回の撮影で3パターンの色違いの画像が撮れる「フィルムシミュレーションブラケット」で撮影するのも、面白いというアドバイがありました。
交換レンズが多数用意され、参加者は撮影時間中にいろいろ試すことができます。60mmのマクロレンズや35mm F1.4の単焦点レンズが人気でした。いろいろな交換レンズを使うことができるのも、このセミナーの魅力の1つです。
正門から鳩山会館までの道に彼岸花が咲いていました。こちらの参加者は、今年1月にX-E1を購入し、18-55mmの標準ズーム、60mmマクロレンズ、14mm F2.8と35mm F1.4の単焦点、55-200mmの望遠ズームと交換レンズも増えていったそうです。撮影会でも、ご自身の機材で参加していました。
鳩山会館の1階には、英国風のサンルームと応接間があます。インテリアや床のタイルがかわいいのですが、所々に「お手を触れないでください」の張り紙が。この張り紙が写らないように撮影するのが難しかったようです。
2階の大広間。撮影する床が鏡面のように反射するので、映り込みを利用して撮影する参加者のみなさん(笑)。2階は大広間以外に、鳩山一郎氏の記念室(記念室は撮影禁止)が3つあり、鳩山一郎氏の給料明細や、デスマスクなどを見学することができます。
鳩山会館には、ステンドグラスがたくさんあります。ステンドグラスは人気の被写体で、みなさんX-E1の設定や構図を工夫しながら何枚も撮影していました。
1階のサンルームから庭に出ることができます。庭にはバラが植えられており、秋のバラは10月中旬から咲きはじめ、見ごろは11月初旬。紅葉の見ごろも11月初旬なので、これからの季節がオススメです。

撮影→選択→プリントというプロセスで自分の作品を客観的に見る

洋館撮影会の約10日後、東京・新宿にある富士フォトギャラリー新宿で講評会が行なわれました。講評会では、「2L以上・ノートリミング・0EV(ストレート出力)」のプリントを2枚提出します。

講評会が行なわれた東京・新宿にある富士フォトギャラリー新宿。富士フォトギャラリー新宿は、写真展や富士フイルムのセミナーが開催されています。写真展は無料で見ることができるので、一度足を運んでみてはいかがでしょうか?
提出するプリントは、自宅のインクジェットプリントでもお店の銀塩プリントでもかまわないそうですが、参加した全員の方がお店の銀塩プリントで提出していました。「お店にプリントを頼むと、“作品”として愛着が持てるようになります」という声も聞こえました。
プリントした作品を1点1点、ていねいに講評するミゾタさん。同じ場所で撮影しても、撮影する人によって、構図の切り取り方や被写体の捉え方は人それぞれ。ほかの人の作品を見ると勉強になると、みなさん自分以外の作品の講評も熱心に耳を傾けていました。
プリントした2枚以外に10枚ほどの作品をデータで提出し、プロジェクターに映して講評が続きました。通常の撮影会は1人1〜2点しか講評してもらうことができません。別の日に講評の時間を2時間とっているので、しっかり自分の作品を講評してもらうことができるのも、このセミナーの魅力だそうです。

洋館撮影セミナーの講師を務めるミゾタさんにお話を伺ってみました。

「この洋館撮影に参加してくれる方は、撮影場所に行くと“面白い場所”“きれいな場所”を自分で見つけることができる人ばかりです。だから、私からはなにも言わずに自由に撮影してもらっています。少人数のセミナーだから、参加者の方の撮りたいイメージやわからないことを、個別にアドバイスできることがいいですね。具体的なテクニックなどは、講評会のときに盛り込むようにしています。今後も、堅苦しくなく、みんなで楽しみながらやっていきたいです」

今後の【女性限定】ミゾタユキ先生と行くX-E1で撮る洋館撮影会&講評会は、旧島津公爵邸(10月)、紅葉が見頃の前田侯爵邸(11月)、クリスマスの飾り付けがされた横浜の西洋館巡り(12月)が予定されています。興味のある方は参加してみてはいかがでしょうか。

講師のミゾタユキさんの作品です。ミゾタユキさん曰く、洋館は室内と屋外の輝度差が大きいので、X-E1のダイナミックレンジの広さを体感するのにピッタリの場所だそうです。

最後に洋館撮影会に参加者した方の感想と作品を紹介します♪

撮影:るーchanさん「今回撮影した鳩山会館は、外観だけでなく館内も撮影OKでしたので、ステキなステンドグラスやアンティークな雰囲気のインテリアなどが撮影でき、とても楽しかったです。X-E1ならではの設定を最初にミゾタユキ先生に教えていただき、効率よく面白い写真を撮ることができました」

撮影:真っ黒チワワのジジさん「洋館セミナーは第1回目から参加させていただいてます。今回は、館内も撮影できるということで大変楽しみにしておりました。ミゾタ先生のアドバイスのもと、女性だけなのでおしゃべりをしながら楽しんで撮影しています(^^♪ この撮影会は、これからも参加したいです=^_^=」

撮影:ロシちゃんさん「洋館撮影会は、最初から参加していますが、鳩山会館はコンパクトにまとまった洋館だったので、撮りやすかったです。参加する方も常連さんが多く、毎回楽しく参加させていただいています」

撮影:ちょこさん「8月にはじめて洋館撮影会に参加しました。自分で洋館を撮りに行こうとしても、撮影場所を調べたりするのが大変です。この撮影会はかわいい洋館に連れて行ってもらえるところが気に入っています。前回は記録写真のような写真しか撮れなかったのに、前回の講評で教わったことを意識して撮影したら、今回はかわいい写真が撮れるようになりました。これからも参加したいです」

撮影:JMさん「X-E1と標準ズームレンズを持っていたので、ほかの交換レンズを使ってみたくて前回の撮影会に参加しました。広角レンズを借りたくて参加したのに、マクロレンズを借りたらそっちの撮影がおもしろくてマクロレンズを購入していました(笑)。今回の写真は、60mmマクロレンズを中心に撮影しました。この洋館セミナーは、撮影会も楽しいのですが講評会はもっと楽しいです」
(2013/10/5)
加藤マキ子(ツナ☆カメラ)
1981年生まれ。写真編集者。カメラ書籍を手掛ける編集プロダクションで女性向けのカメラ雑誌や書籍を多数手掛ける。その後、実用書系編集プロダクションを経て、2013年に独立。『光と色の写真の教科書 〜ふんわりフォトもこっくりフォトも思いのまま〜』『まりこ先生が教える やさしい写真の教室』などの企画・編集を担当。ときに、撮影や執筆も手掛けることも。仕事が好きで、マグロのように止まらず常に全力疾走中!