編集後記

2022年8月12日

宮本義朗

「写真甲子園2022」の取材で、7月末に北海道へ行ってきました。仕事とはいえ、飛行機に乗って遠出するなんていつぶりだろうか、という感じです。

私にとっては初めての写真甲子園取材。これがまた取材する側にとっても大変ハードな大会で、私もしっかりとその洗礼を浴びたのでした。なにせ北海道の広大な大地がフィールドとなるわけですから、撮影にのぞむ選手たちを探すのにも一苦労。一緒に取材したデジタルカメラマガジン編集部の坂本さんと、「選手が見つからない……」と冷や汗を流す瞬間もありました。

しかし選手たちは本当によく頑張りました。北海道とはいえ激しく暑い夏。朝早くから撮影をこなした選手たちはそのままセレクト会議に移り、8枚の写真を組みます。心身ともに消耗の激しい4日間を戦い抜きました。

本来、写真は個人で取り組むものかと思いますが、この大会は団体戦です。みんなで撮った写真をみんなで選び、ひとつの作品を作りあげていきます。こうした大会スタイルは他にあまりないでしょう。チームで取り組むからこそ生まれる感情は、まさに“学生ならではの青春”と相性が良いものかもしれません。

ひたむきに写真に取り組む高校生の姿は、本当に気持ちの良いものでした。決して右肩上がりとは言えないこの業界において、こうして明るい光を灯してくれた若者たちのことは、デジカメ Watchとしてもこれからもっと応援していきたいなという気持ちです。