岡嶋和幸の「あとで買う」

1,578点目:漫画で楽しく学べるカメラ本

ドクターこあら『ドクターこあらのカメラの本』

ネットショップのカートの中にある「あとで買う」には、様子見をしているなど気になるアイテムがたくさん入っています。この連載では、フォトライフに関連する製品を中心にその中身をお届けします。どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、日々の物欲をお楽しみください。

ドクターこあら『ドクターこあらのカメラの本』

写真やカメラの基本はSNSやYouTubeなどで無料で学ぶ時代のようですが、情報の正誤を判断し、正しいものだけを取り入れたり参考にする必要があります。でも初心者はそもそも知識がないためそれができず全て鵜呑みにしがちです。

写真に限らず、最初はきちんとした指導者から学ぶことが正しい基本を身に付けたり上達の近道だと思うのですが、そういう人が身近にいるとは限りません。となると、専門家など多くの人が関わって情報がきちんと精査された出版物で学ぶことになるでしょう。

今みたいにデジタルカメラやデジタル写真の教則本がまだそれほどない時代に、私も入門者向けのものをたくさん出版しましたが、そのほとんどがすでに絶版になっています。今だともっと楽しく学べる本がたくさんあるはずです。

例えば本日のこの本などはいかがでしょうか。カメラの選び方、写真や動画の基本から鑑賞方法などが紹介されています。

デジタルカメラマガジン連載で、書籍化もされた『カメラとレンズのしくみがわかる光学入門』の著者である安藤幸司さんが監修されていて、誤った知識につながりやすい難解な専門用語も、図解と漫画を交えながら分かりやすく解説されているので安心です。

販売価格は1,540円で、Kindle版もあります。出版社はデジカメ Watchと同じくインプレスグループのエムディエヌコーポレーションで、私も10年以上前に「教科書シリーズ」を出させていただきました。こちらもぜひ手に取ってみてください。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。