岡嶋和幸の「あとで買う」

662点目:写真やカメラのことが今よりもっと好きになる本

菅原一剛『写真がもっと好きになる。改訂版』

ネットショップのカートの中にある「あとで買う」には、様子見をしているなど気になるアイテムがたくさん入っています。この連載では、フォトライフに関連する製品を中心にその中身をお届けします。どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、日々の物欲をお楽しみください。

菅原一剛『写真がもっと好きになる。改訂版』

Webサイト『ほぼ日刊イトイ新聞』での菅原一剛さんの人気連載『写真がもっと好きになる。』は2008年に書籍化されました。今でも自宅の書棚に並んでいて、カバーがきれいなオレンジ色なので、小さいサイズなのにすぐに目に入ります。その改訂版が今年の1月に発売になりました。販売価格は2,420円で、Kindle版もあります。

新旧を見比べてみると、第8章の「フィルムだって、デジタルだって、スマホだって、写真がもっと好きになる。」が加筆修正されているなど、15年前のものより少しだけ内容が新しくなっています。第6章に「ある夏の五島列島」というギャラリーページが追加されているほか、掲載されている写真も半分くらい変わっています。五島列島は現在放送中のNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』にも登場し、それを見て一度行ってみたいと思っていたので、今年4月に旅行を計画中です。

中古品になってしまいますが、2012年発売の続編『写真がもっと好きになる。写真を観る編。』もお勧めです。名作と呼ばれる写真作品や、巨匠と呼ばれる写真家のことを、菅原さんならではの視点で解説しています。同じ年に発売となった『今日の空』も並べると書棚が華やかになり、たまに手に取ってみたくなります。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。