岡嶋和幸の「あとで買う」

640点目:黒猫のパッケージが可愛いモノクロフィルム

Camera Film Photo「KIKI PAN320」

ネットショップのカートの中にある「あとで買う」には、様子見をしているなど気になるアイテムがたくさん入っています。この連載では、フォトライフに関連する製品を中心にその中身をお届けします。どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、日々の物欲をお楽しみください。

Camera Film Photo「KIKI PAN320」

作品制作は中判と大判で撮ることがほとんどです。撮りためた写真を1つの作品にまとめるときのことを考えて、同じフィルムをずっと使い続けています。35mm判はそれらとは違い自由な撮影を心がけていて、そのときどきの気分で好きなフィルムを使うようにしています。従来より選択肢が減っていますが、ユニークなフィルムが登場するなど楽しみは尽きない感じです。

香港の「Camera Film Photo」というブランドから発売になったモノクロフィルム「KIKI PAN320」は猫柄のパッケージが素敵です。箱を開けるのがもったいな感じもしますがパトローネも可愛いです。「320」「640」「1280」とネコの足跡のアイコンがデザインされていて、増感時のマーキングができるアイデアが良いですね。フィルム現像後、パトローネはデスクに飾っておきたい感じです。

35mmの36枚撮りのみで、販売価格は1,600円前後。現像時間はKodak D-76やILFORD ID-11の1:1希釈で17分と長めなので撹拌の途中で疲れそう(笑)。どのような調子のモノクロ写真に仕上がるのか楽しみです。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。