岡嶋和幸の「あとで買う」
365点目:写真がわからないと思っている人たちへのヒント
小林紀晴『写真はわからない 撮る・読む・伝える――「体験的」写真論』
2022年4月30日 12:00
ネットショップのカートの中にある「あとで買う」には、様子見をしているなど気になるアイテムが沢山あります。この連載では、撮影や写真関連のアイテムを中心にその中身をお届けします。購入前の製品については使った感想や評価はありませんが、どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、日々の物欲をお楽しみください。
小林紀晴『写真はわからない 撮る・読む・伝える――「体験的」写真論』
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ゴールデンウィークに読みたい本ということで、まずはこちらを選んでみました。販売価格は1,078円で、Kindle版もあります。写真を楽しまれているみなさんにぜひ読んでほしい1冊です。
私自身はもちろん、フォトスクールの生徒さんの悩みなどに答えるときの参考にもなりました。フォトコンテストに関することや、SNSでたまに目にするカメラマン、写真家、フォトグラファーの違いなどについて小林紀晴さんならではの考察もあり、個人的にも共感できるものばかりです。
序章の「いい写真」についても、私が写真を評価するときの基準とほぼ一致。「カメラとの付き合い方」「人物をどう撮るか」「写真に答えはない」など興味深い内容が続きます。280ページの新書判、優しい語り口であっという間に読み終えることができました。だからといって「写真はわからない」という気持ちは変わらず、でも別にそれでいいのだと思うことができてすっきりです。