岡嶋和幸の「あとで買う」
18点目:気鋭の写真史家がたどる、写真発明の前史から現代までの物語
森話社 打林俊著「写真の物語 イメージ・メイキングの400年史」
2021年5月18日 12:00
この連載では、カメラや写真関連のアイテムを中心に、Amazonの私のショッピングカートの中身をお届けします。とはいえ、いずれも購入前の商品なので、実際に使ってみた感想や評価などは特にありません。どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、岡嶋和幸の日々の物欲をお楽しみください。
森話社 打林俊著「写真の物語 イメージ・メイキングの400年史」
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学生のころは全く興味がわかなかった写真史ですが、近年は面白くて仕方がありません。学び方はいろいろですが、私の場合は読書です。とはいえ、1冊で全てを網羅できるわけではありません。読んでいて退屈なものも少なくないため、面白い切り口の本に出合うことがポイントと言えるでしょう。
理解力が高まれば、小難しい内容の本も頭に入りやすくなると思います。金村修氏とタカザワケンジ氏の「挑発する写真史」(平凡社)、大和田良氏の「写真を紡ぐキーワード123−写真史から学ぶ写真表現」(インプレス)あたりから読み始めてみるのもよいでしょう。どちらも電子版があります。
2年前に出版された本なのですが、最近SNSなどで情報をよく目にするのが打林俊氏の「写真の物語」です。販売価格は税込3,520円。写真が発明されたのは今から約200年前で、写真史の本の多くがそこからスタートしているのに対し、この本は写真誕生以前のことにも触れられているようです。発明競争が繰り広げられていたであろう時期のことについて知りたかったので、ぜひ読んでみたいと思います。