高級コンパクトデジカメ6機種を比較する:画質編
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前回の「機能・操作編」(4月5日掲載)に引きつづいて画質編をお届けする。
コンパクトカメラとしては大きめの撮像素子を搭載しているうえに、設計陣が頑張っている分だけレンズ性能もいい。このクラスの撮像素子(1/1.63型ないし1/1.7型、有効1,000万画素程度)は画素数を欲張っていないこともあって、感度やダイナミックレンジの面で有利といえる。それだけに期待も高いわけだが、各機種ともハイレベルな仕上がりを見せてくれている。
機種名 | メーカー名 | 実勢価格 | 発売時期 |
XZ-1 | オリンパス | 59,800円前後 | 2011年2月 |
PowerShot G12 | キヤノン | 46,800円前後 | 2010年10月 |
PowerShot S95 | キヤノン | 42,000円前後 | 2010年8月 |
COOLPIX P7000 | ニコン | 38,500円前後 | 2010年9月 |
LUMIX DMC-LX5 | パナソニック | 39,600円前後 | 2010年8月 |
GR DIGITAL III | リコー | 51,800円前後 | 2009年8月 |
■解像感・ボケ
まずはズームの広角端と望遠端での解像感をチェックしてみた。各機種とも絞り開放からF8まで試写を行ない、それぞれ絞り開放のカットを掲載する。画像仕上げは初期設定の状態で、もっとも低い感度、JPEGの最高画質、オートホワイトバランスで撮影した。
・XZ-1
レンズのスペックは28-112mm相当F1.8-2.5と広角端だけでなく、望遠端も明るいのが大きな特徴だ。絞り開放ではシャッター速度が足りないため、内蔵のNDフィルターをオンにして撮影している。
広角端の画面中央部は絞り開放でも文句なしのシャープさ。四隅は絞り開放ではわずかにアマく、F2.8まで絞れば十分な性能が得られる。望遠端はF2.8かF4あたりがもっともシャープになる。周辺光量の低下もほとんど無視していいレベル。非常に優秀なレンズだと思う。
【XZ-1】広角端:6mm(28mm相当) / 3,648×2,736 / 1/640秒 / F1.8 / -0.7EV / ISO100 / WB:オート | 【XZ-1】望遠端:24mm(112mm相当) / 3,648×2,736 / 1/1,000秒 / F2.5 / -0.7EV / ISO100 / WB:オート |
望遠端でもF2.5と明るいので、背景のボケもわりと大きい。マクロ時は望遠端でもレンズ前30cmまで寄れるので、草花などの接写も楽しめるだろう。が、絞ったときのボケは少しエッジが硬い感じがするので、条件によっては二線ボケっぽくなるかもしれない。
【XZ-1】F2.5 / 3,648×2,736 / 1/800秒 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 24mm(112mm相当) | 【XZ-1】F8 / 3,648×2,736 / 1/80秒 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 24mm(112mm相当) |
・PowerShot G12
レンズは28-140mm相当でF2.8-4.5のスペック。ズーム倍率を高めに設定している分、開放F値はあまり欲張っていない。
広角端は絞り開放でも十分にシャープだが、1段絞ったほうが四隅まで安定した画質になる。望遠端はわずかにソフトな印象もあるがまずまず以上。四隅は1段くらい絞ったほうがよさそうに思う。周辺光量低下は広角端では少しあるが、F4に絞れば解消される。本機もNDフィルターを内蔵しているが、開放F値がF2.8なこともあって、NDフィルターなしで撮影している。
【PowerShot G12】広角端:6.1mm(28mm相当) / 3,648×2,736 / 1/2,000秒 / F2.8 / -0.7EV / ISO80 / WB:オート | 【PowerShot G12】望遠端:30.5mm(140mm相当) / 3,648×2,736 / 1/100秒 / F4.5 / -0.7EV / ISO80 / WB:オート |
焦点距離が長い分、わりとボケるし、ボケの形や輪郭の出方もそれほど悪くはない。あまり神経質にならずに使えそうな感じだ。
【PowerShot G12】F4.5 / 3,648×2,736 / 1/200秒 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 30.5mm(140mm相当) | 【PowerShot G12】F8 / 3,648×2,736 / 1/60秒 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 30.5mm(140mm相当) |
・PowerShot S95
広角端だけ明るいが、ほかはわりと平凡なスペックといえる28-105mm相当F2-4.9。広角端の絞り開放の条件で露出オーバーになっているのは、シャッター最高速が1/1,600秒止まり、かつNDフィルターを持たないため。
中心部は絞り開放からシャープだが、四隅は心持ちアマめ(といっても、一眼レフカメラ用の安い標準ズームレンズの広角端よりはずっとよかったりするが)。F2.8で少しよくなるが、それ以上絞ってもたいして変化はない。一方の望遠端は、絞り開放から十分に高い解像感が得られている。周辺光量の低下も無視してよさそうだ。
【PowerShot S95】広角端:6mm(28mm相当) / 3,648×2,736 / 1/1600秒 / F2 / -0.7EV / ISO80 / WB:オート | 【PowerShot S95】望遠端:22.5mm(105mm相当) / 3,648×2,736 / 1/200秒 / F4.9 / -0.7EV / ISO80 / WB:オート |
絞ったときのボケを見ると、エッジが明るくて中心部が暗いという変則的なタイプ。こういうのはちょいボケのときに二線ボケになりやすい傾向があり、あまり好ましいボケとはいえない。
【PowerShot S95】F4.9 / 3,648×2,736 / 1/160秒 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 22.5mm(105mm相当) | 【PowerShot S95】F8 / 3,648×2,736 / 1/60秒 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 22.5mm(105mm相当) |
・COOLPIX P7000
28-200mm相当の光学7.1倍ズームでF2.8-5.6の明るさ。スペック的なすごみはないが、画質は見事。広角端、望遠端ともに絞り開放から四隅まで安定して高い解像感が得られている。周辺光量の低下もほとんど認められない。本機もNDフィルターを内蔵しているが、開放がF2.8でシャッター最高速にも余裕があるため、NDフィルターなしで撮影している。
なお、これは6機種ともに同じことがいえるが、F8まで絞ると回折現象の影響で、画面全体に解像力が低下する。したがって、ピクセル等倍での観賞を前提にするのであれば、絞ってもF5.6までにとどめておく必要がある。
【COOLPIX P7000】広角端:6mm(28mm相当) / 3,648×2,736 / 1/2,000秒 / F2.8 / -0.7EV / ISO100 / WB:オート | 【COOLPIX P7000】望遠端:42.6mm(200mm相当) / 3,648×2,736 / 5/467秒 / F5.6 / -0.7EV / ISO100 / WB:オート |
望遠端は開放F値がF5.6と暗いので、焦点距離が長いわりには大きくボケてはくれない。ボケの形はわりとクセがないので、安心して使えそうな印象だ。
【COOLPIX P7000】F5.6 / 3,648×2,736 / 10/1871秒 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 42.6mm(200mm相当) | 【COOLPIX P7000】F8 / 3,648×2,736 / 2/205秒 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 42.6mm(200mm相当) |
・LUMIX DMC-LX5
広角端が広めの24-90mm相当F2-3.3。開放F値はXZ-1に次いで明るい。ほかのカメラの広角端で窮屈に感じるようなシーンで、すうっと画面におさまってくれる広さがいい。シャッター最高速が1/2,000秒までなので、広角端の絞り開放は露出オーバーになってしまった。
広角端は絞り開放から1段絞ったくらいが若干いいようで、四隅は逆に絞り開放から良好な描写(絞ってもほとんど変化はない)。周辺光量の低下は1段絞ったF2.8でも若干残っているが、気にしなくてもいいレベルだと思う。望遠端も絞り開放よりはF4かF5.6まで絞ったほうがシャープになる。
【DMC-LX5】広角端:5.1mm(24mm相当) / 3,648×2,736 / 1/2,000秒 / F2 / -0.7EV / ISO80 / WB:オート | 【DMC-LX5】望遠端:19.2mm(90mm相当) / 3,648×2,736 / 1/640秒 / F3.3 / -0.7EV / ISO80 / WB:オート |
望遠端は焦点距離は短めながらF3.3と明るいので、ボケの大きさとしては少しは有利といえる。素直な形のボケでエッジもソフト。絞りをあけて撮っても絞って撮っても安心して使えそうだ。
【DMC-LX5】F3.3 / 3,648×2,736 / 1/500秒 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 19.2mm(90mm相当) | 【DMC-LX5】F8 / 3,648×2,736 / 1/100秒 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 19.2mm(90mm相当) |
・GR DIGITAL III
レンズは単焦点の28mm相当F1.9。NDフィルターは内蔵しているが、使えるのはオートモードのときだけで、しかも手動でオンオフはできない。ということもあって、絞り開放では露出オーバーとなっている。
絞り開放では少々ソフトだが、F2.8まで絞るとぐっとよくなる。四隅はわずかにアマいが、やはり一眼レフカメラ用の低価格タイプの標準ズームレンズよりはずっといい。ただ、絞ってもあまり改善されない。周辺光量の低下はほとんど目立たない。
【GR DIGITAL III】単焦点:6mm(28mm相当) / 3,648×2,736 / 1/2,000秒 / F1.9 / -0.7EV / ISO64 / WB:オート |
広角の単焦点レンズだけに背景がボケるくらいにまで寄るとパースペクティブが気になってしまうのは問題だが、ボケ自体は自然で嫌みのない形。マクロ時にはレンズ前1cmまで寄れるので、それなりに遊び甲斐はありそうだ。
【GR DIGITAL III】F1.9 / 3,648×2,736 / 1/1320秒 / 0EV / ISO64 / WB:オート / 6mm(28mm相当) | 【GR DIGITAL III】F8 / 3,648×2,736 / 1/104秒 / 0EV / ISO64 / WB:オート / 6mm(28mm相当) |
■感度・歪曲収差
絞り優先AEでF5.6、手動で設定できる最低感度から最高感度までを撮影している。
NDフィルターは6機種ともオフ。広角端で撮影しているので、画面下部を見ると歪曲収差の度合いが比較できる。
また、赤っぽい部分が多く、陰の部分が多いというオートホワイトバランスが迷いやすい条件なので、このあたりも見どころかもしれない。
・XZ-1
感度の設定範囲はISO100からISO6400まで。ローライトモードではISO3200まで自動設定となる。ISO200でも暗部はディテール再現が若干悪くなってくるが、ISO400までならまあまあ安心して使えそうな印象。ISO800になると特に暗部の発色が鈍くなってくる。また、ディテール再現もあやしくなる。明部のディテールはISO1600でもわりと残っているので、シーンによっては使えそう。
歪曲収差ははっきりしたタル型だが、画像処理ソフトを使えばわりと簡単に補正できそうな感じ。オートホワイトバランスは少し青みが感じられるものの適正と呼べる範囲。
・PowerShot G12
感度の設定範囲はISO80からISO3200。ローライトモードではISO12800までとなる。ISO800から暗部のディテール再現が若干怪しくなりはじめるが、低感度のカットと比べなければ気にしない人も多そうな感じ。ISO1600になると暗部の彩度が低下し、明部のディテール再現が悪くなってくるが、それほど我慢せずに使えるのではないかと思う。
歪曲収差はわりと素直で量的にもそれほど大きくはなく、画像処理ソフトでの補正もやりやすいだろう。オートホワイトバランスは良好。
・PowerShot S95
基本的なところはPowerShot G12と同じ。感度設定範囲はISO80からISO3200まで、ローライトモードで最高ISO12800まで。実写での画質もほぼ同じで、ISO800でもあまり我慢せずに常用できそうな印象だ。ISO1600になると画面全体でディテール再現の劣化や彩度の低下が目に付くようになるが、小サイズのプリントなら使えなくはないだろう。
歪曲収差は少なめだが、周辺部で曲がりが強くなるタイプなので、画像処理ソフトを使っても完全な補正は難しい。オートホワイトバランスはPowerShot G12よりもわずかに赤みが強い印象だが、適正といっても差しつかえないレベルだろう。
・COOLPIX P7000
ISO100からISO3200までが常用感度範囲で、増感モードのHi1でISO6400相当となる。ローノイズナイトモード時はISO12800までとなる。ノイズ低減フィルター(ノイズリダクション)は初期設定の標準と弱めの2種類が選べる。
画質面で不満なく使えるのはISO400まで。ISO800から彩度の低下が目に付いてくる。ISO1600やISO3200でも明るい部分はディテールがわりと残っているので、画像処理ソフトで彩度を補ってやれば使えそうな印象。解像感重視ならノイズ低減フィルターを弱めにするとよく、ISO1600でもまずまずの結果が得られる。
歪曲収差は量としては多めだが、素直な曲がり方なので画像処理ソフトによる補正はしやすい。なお、本機にはゆがみ補正機能が搭載されているおり、歪曲収差を自動的に補正できる。オートホワイトバランスは良好なレベルといえる。
※ノイズ低減フィルター標準
・LUMIX DMC-LX5
感度設定範囲は、フル画素ではISO80からISO3200まで。ISO6400とISO12800は約315万画素記録となる。暗部のディテール再現はISO400でも劣化が認められ、ISO800では少々気になる。ISO1600になると特に暗部の彩度低下が目立ってきて、明部のディテールも紗がかかったようになる。
歪曲収差は大きいものの、24mm相当からのズームであることを思えば納得できなくはないレベル。また、曲がり方も素直なので補正やしやすいだろう。オートホワイトバランスも問題はない。
・GR DIGITAL III
ベース感度はISO64と6機種中もっとも低く(騒ぐほど低いわけじゃないが)、最高感度はISO1600止まり。もうひと頑張り欲しいと思えるスペックだ。初期設定ではノイズリダクションはオフ。オンにしたときにノイズ低減を適用する感度を選択できるようになっている。ノイズリダクションがオフだとISO400が常用可能な限界。ISO800でも暗部はずいぶんディテール再現が劣化している。彩度の低下は気にならない。高感度撮影時の画質を考えると、ノイズリダクションはMAXがベストといえる。
単焦点レンズだけに歪曲収差はよく補正されている。それでも全体的にタル型で四隅だけ少し曲がりが強くなるところはあるが、画像処理ソフトを使って目立たないように補正できる。オートホワイトバランスはややマゼンタへの偏りが見られた。
※ノイズリダクション:オフ
■アート系エフェクト
アート系エフェクトを撮り比べてみた。あくまで「こういう画が撮れる」というのを見せるためなので、すべてのモードをカバーしているわけではない。また、画像編集機能を使ったものは撮影していない。
・XZ-1
アートフィルターとしてポップアート、ファンタジックフォーカス、ラフモノクローム、トイフォト、ジオラマ、ドラマチックトーンの6種類を選べる。E-PL2のようなバリエーションや追加エフェクトはない。
・PowerShot G12
シーンモードには、極彩色、オールドポスター、ノスタルジック、魚眼風(弱、中、強)、ジオラマ風などのアート系エフェクトがある。
073-079
・PowerShot S95
種類はPowerShot G12と同じ。
・COOLPIX P7000
アート系のエフェクトはなく、COOLPIXピクチャーコントロールとして、スタンダード、ニュートラル、ビビッド、モノクロームの4種類を搭載している。また、画像編集メニュー内に、黒フレーム、美肌、傾き補正、ミニチュア効果などのエフェクトがある。
・LUMIX DMC-LX5
撮影時のアート系エフェクトとしてマイカラーモードを搭載。ポップ、レトロ、ピュア、シック、モノクローム、ハイダイナミック、ダイナミックアート、ダイナミックB&W、シルエット、ピンホール、サンドブラストの11種類とカスタムモードがある。
・GR DIGITAL III
シーンモードにクロスプロセスとハイコントラスト白黒がある。
シーン:クロスプロセス / 3,648×2,736 / 1/760秒 / F2.5 / 0EV / ISO64 / WB:オート / 6mm(28mm相当) | シーン:ハイコントラスト白黒 / 3,648×2,736 / 1/760秒 / F2.5 / 0EV / ISO64 / WB:オート / 6mm(28mm相当) |
■動画
動画の解像度はGR DIGITAL IIIのみ640×480ピクセルで、ほかの5機種は1,280×720ピクセル。掲載するのは静止被写体のものだが、動画撮影中のAFや光学ズームの動作のチェックなども別途行なっている。
- 動画作例のサムネイルをクリックすると、未編集の撮影動画をダウンロードします。再生についてのお問い合わせは受けかねます。ご了承ください。
・XZ-1
ハイビジョンとしては解像感がすこしばかり低く感じられる。追尾AFに設定しておくと動画撮影中もAFが作動するが、動きはかなりゆっくりになる。光学ズームもゆっくりながら作動する(作動音を拾いにくくするため)。動画モードはなく、動画ボタンによって開始/停止を行なうが、動画時は電子式手ブレ補正に切り替わる関係で大きく画角が変わるのに注意が必要だ。内蔵マイクはモノラルだが、別売のマイクセット1 SEMA-1を装着することでステレオ録音も可能だ。
【XZ-1】91.8MB / 1,280×720 / 30fps / Motion JPEG |
・PowerShot G12
動画モードを装備している。解像感は良好なレベル。動画撮影中はAF、光学ズームともに作動しないが、デジタルズームだけは使用可能。上面にステレオマイクを内蔵している。外部マイクには対応していない。
【PowerShot G12】59.5MB / 1,280×720 / 24fps / H.264 |
PowerShot S95
PowerShot G12とスペックや機能は同じ。画質面でも違いは見られない。動画モードを装備。AFと光学ズームは使用不可。デジタルズームは可能。前面にステレオマイクを内蔵。外部マイク端子はない。
【PowerShot S95】58.3MB / 1,280×720 / 24fps / H.264 |
・COOLPIX P7000
動画モードを装備している。画質的には2台のPowerShotと同等レベルと思える。常時AFモードにしておけば、かなりゆっくりながらAFは作動する。光学ズームはスピードの変更が可能で、ズーム速度設定をオートまたは静音にしておくと遅くなる代わりに作動音が抑えられる(少しは拾ってしまうが)。ステレオマイクを前面に内蔵しており、風切り音低減機能も装備。外部マイク端子もある。
【COOLPIX P7000】27.2MB / 1,280×720 / 24fps / H.264 |
LUMIX DMC-LX5
クリエイティブ動画モードでは露出モードの選択が可能。また、動画ボタンも装備している。2台のPowerShotやCOOLPIXに比べると、もう少し解像感が欲しいかも、という印象を受ける。AFはC-AF(AF連続動作)をオンにしておけば作動する。ほかの機種よりもスピードは速い。光学ズームは静止画時よりも遅くはなるが作動可能だ。内蔵マイクはモノラルで外部マイクには対応していない。
【DMC-LX5】41.4MB / 1,280×720 / 60p(CCD出力30fps) / AVCHD LIte |
・GR DIGITAL III
動画はシーンモード内で、露出補正もできない。解像感は悪くはないが、今どきVGAでは魅力は薄い。オマケ機能という割り切りなのだろう。まあ、このクラスのカメラであれば、それも悪くはないと思う。動画撮影中はAFは作動しない。デジタルズームは作動するが、ステップズームなので、実用的ではない。音声はモノラルで外部マイクには対応しない。
【GR DIGITAL III】40MB / 640×480 / 30fps / Motion JPEG |
■まとめ
6機種とも高級機だけに写りはさすが。レンズ性能もいいし、コンパクトカメラの範疇では高感度撮影時の画質もいい。
さすがに一眼レフやミラーレス一眼と比べれば物足りない部分もあるし、重箱の隅の発掘調査でもやれば、悪いところも出てくる。とはいえ、条件によってはエントリークラスの一眼レフカメラ用キットレンズに負けないくらいの画質が、これだけのコンパクトボディで楽しめるのだから、どれを選んでも損はないだろう。
【2011年4月8日】広角端と望遠端のサンプルで、LUMIX DMC-LX5のサンプルではなく、PowerShot S95のサンプルが配置された箇所がありましたので修正しました。
2011/4/8 13:16