デジカメドレスアップ主義
嗚呼、念願の外付けファインダー
NEX-6+GR Lens 21mm F3.5
(2012/12/12 00:00)
- ボディ:ソニー NEX-6
- レンズ:リコー GR Lens 21mm F3.5
- マウントアダプター:三晃精機 Eマウント用ライカLマウントアダプター・花型(ブラック)
- マウントアダプター塗装:ルミエール ブラックペイント(ウェザリング仕上げ)
- ファインダー:ライツ SLOOZ
- レンズフード:リコー GR Lens 21mm F3.5用純正フード
- ストラップ:レザーファクトリーロベル ANCHOR BRIDGE × ROBERU CameraStrap KUDU
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2010年にNEX-5が登場したとき、何とももどかしい思いがした。そう、あのカメラは外付けファインダーが付かない。その後登場したNEX-5N、NEX-7も同じく、既存の外付けファインダーが付かない仕様だった。NEXシリーズは伝統的なカメラデザインと一線を画しているが、それゆえにあえて往年のカメラアクセサリーを付けると、これまでにない新鮮なルックスになるはずだ。その思いがやっとNEX-6で実現することになった。
NEX-6のホットシューはマルチインターフェースシューと呼ばれ、奥に電子端子がある。ある種の独自規格だが、形状はISO標準のものに準じており、クラシックカメラ用の外付けファインダーが装着可能だ。EVF搭載機ゆえに実際に外付けファインダーをのぞくことはマレだが、そこに外付けファインダーがあるというだけで高揚感がちがってくるだろう。
このクラシックスタイルに合わせて、後塗装したマウントアダプターを組み合わせてみた。これはライカカスタムで有名なルミエールでブラックペイントを施したものだ。ベースになっているのは三晃精機のライカLマウントアダプターである。同社の製品は真鍮製なので、塗装を剥がすと黄金色の地金があらわれる。ここにブラックペイントを施した。単に塗るのではなく、ウェザリング加工でところどころ地金が見えるように工夫している。ミラーレス機用のマウントアダプターは現行製品なので、入手後の経年は2年程度だ。当然ながらこのように地金が出てくることはない。こうしたありえない姿をウィットとして楽しんでほしい加工だ。
ストラップはロベルとアンカーブリッジのコラボアイテムを選んでみた。ショルダー部にクーズー(KUDU)のレザーを用いているのが特長だ。クーズーはアフリカに生息するレイヨウの一種で、野生動物ならではの野趣あふれるテイストが魅力といえる。野生を走り回っているときの小傷がそのまま残り、ビンテージ風に見えるところがおもしろい。新品の状態でしなやかで、裏面には色落ちしづらいレザーが貼ってある。アンカーブリッジがセレクトしたレザーを、ロベルがストラップに仕上げた製品だ。
レンズはGRレンズ21mmF3.5を選んでみた。このレンズはテレセントリック性をあまり考慮していないため、既存のAPS-C機との組み合わせでは周辺の色かぶりが発生しやすい。NEX-6との組み合わせではわずかに周辺にマゼンタを感じさせるものの、そのまま実用できる程度に収まっている。仮に補正するにしても、最小限の調整ですむだろう。なお、作例はRAW撮影したものをLightroomでストレート現像している。
- ・作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像をダウンロード後、800×600ピクセル前後の縮小画像を表示します。その後、クリックした箇所をピクセル等倍で表示します。
- ・縦位置で撮影した写真のみ、無劣化での回転処理を施しています。
NEX-6はオールドレンズのベースボディとしてかなり優秀だ。今回、GRレンズ21mm F3.5を筆頭に、コンタックスGマウントのビオゴンT* 21mm F2.8、スーパーエルマーM 18mm F3.8 ASPH.などを試してみたが、どれも周辺部の色かぶりが少なく、安心して広角オールドレンズが使えた。EVF内蔵で逆光下でも確実にMF操作でき、画質面でも操作面でもオールドレンズと相性のよいカメラだ。NEX-5の発売が2010年だから、ベースボディの買い換えを検討しているなら、NEX-6は有力な選択肢といえるだろう。