写真展

石黒健治写真展「不思議の國 Fairy Land」

(オリンパスギャラリー)

MoMa(ニューヨーク近代美術館)が、「1960年以降のアメリカの現代写真」について、外部世界の現実を捉える『窓派』と、写真家自身に内在する視覚を表現する『鏡派』の存在を指摘した、ときいたとき、「どちらにも関心はあるが、自分はどちらでもない」と思って、少しへこんだものでした。では何派だ、と自問することもなかったのですが、この写真展を準備しながら、「結局自分は人間しか興味のない『人派』か」と自嘲してしまったのです。

愚かさ極まりない、救いようのない、ずるくて、間抜けで、真面目で孤独で、悲しくてかわいい、不条理を抱いた人間たちの、「不思議の國」へ、ようこそ。

出展作品数:約45点

(写真展情報より)

会場・スケジュールなど

  • ・会場:オリンパスギャラリー東京
  • ・住所:東京都新宿区西新宿1-24-1エステック情報ビル地下1階
  • ・会期:2015年11月6日金曜日~2015年11月11日水曜日
  • ・時間:11時~19時(最終日15時まで)
  • ・休館:木曜日
  • ・入場:無料

作者プロフィール

桑沢デザイン研究所出身。1959年、写真協会新人奨励賞受賞。主な写真展に『不幸な若者たち』『ナチュラル』『シアター』『琉球弧物語抄』など。

写真集は石黒健治作品集第1巻『広島 HIROSHIMA NOW』第2巻『ONENESS ナチュラル』。

『沸騰時代の肖像 PORTRAITS OF THE 60s』『「健さん」』など。

そのほか、ミステリードキュメント『サキエル氏のパスポート』。

また、映画『人間蒸発』(今村昌平監督)の撮影担当。『無力の王』(東映セントラル)を監督など。現在、『おいしい劇場』『視点・焦点・合点』などを連載中。

写真ワークショップ『真贋塾』第3期を開催中。

(本誌:河野知佳)