写真展
戸澤裕司写真展「島の記憶(II)竹富島の肖像」
(Bright Photo Salon)
2016年6月24日 15:00
沖縄の八重山諸島は本島からも400キロ以上離れた海上に位置し、もはや文化圏は沖縄県といえどもより南方アジアのそれに近い。
その八重山諸島の文化の中心的な島が竹富島である。
周囲9キロ余り、現在は島民365人の小島は120以上の舞踊、狂言が伝承されており、神を祀る神事の多さはこの島が琉球王朝時代は八重山諸島の政庁所在地であったこともあり、御獄(オン、ウタキ)の数21カ所と他島の比ではない。日常が伝承風習の伝統文化遺産の島である。
そんな島に、私に写真を撮ることを叩き込んだ装丁家のMさんが持つ隠れ家に招待してくれてから知り合いが徐々に出来ていった。
しばらく長く通い詰めてついには夏の間はずっと住んでいたこともあった。
海の美しさ、コンビニどころか自販機もほとんど無かったシンプルな潔い生活。
自然との共生、伝統と文化を重んじた生活風習、そんな言葉では言い表せない、私にとっての初めての居心地の良い自分の居場所。
だが結局は何よりもそこに住む人たちの優しさや佇まいに惹かれていたのだと思う。ともすれば挨拶もそこそこに何もしゃべらなくても側にいて許してくれていると感じさせてくれる島の人達。
今回の写真展は前回の展示の、種取祭を舞台にした5人姉妹の神司の子供達の物語、の対となる。
そんな形での島の記録であり記憶となった断片だ。
会場・スケジュールなど
- ・会場:Bright Photo Salon
- ・住所:東京都中央区湊1-8-11ライジングビル4階
- ・会期:2016年7月1日(金)〜7月14日(木)
- ・時間:12時〜20時(土日祝日は10時〜18時、最終日は15時まで)
- ・休館:月曜日
- ・入場:無料
作者プロフィール
1964年:石川県生まれ 東京綜合写真専門学校芸術学部第一学科卒
1987年:朝日新聞社出版局 週刊朝日グラビア専属カメラマンとして活動
1989年:フリーランスで活動を開始
1990年代:作家藤原新也氏助手として活動
2010年:海外インバウンドフリーペーパー『AdventureJAPAN』で創刊号からフォトグラファーを勤める