写真展

銀座奥野ビル306号室企画展「一枚の写真を飾る部屋」

“一冊の本を売る書店” 森岡書店と日本工房を結ぶ展示

奥野ビル(昭和7年)とは目と鼻の先にある、銀座1丁目の鈴木ビル1F「森岡書店」は「一冊の本を売る書店」として注目を集めている空間です。店主の森岡督行さんは茅場町の古いビルで古書店兼ギャラリーとして10年間運営してきています。昨年5月にオープンした店舗は「一冊の本からインスパイアされる展覧会」の場所でもあります。

奥野ビルと同じく昭和初期に建てられた鈴木ビルは日本写真史にも登場する編集プロダクション「日本工房」のあったビル。先達の写真家やデザイナーも関わったいきさつもあり、私たち写真家にとっても記念碑的な建築遺産です。奥野ビルと時代を共有することを思い描いた時、双方を行き来できるようなささやかな機会を考えてみたくなりました。

鈴木ビルは入館できませんが、道案内的ではありますが鈴木ビル1Fの「森岡書店」と「奥野ビル306号室」をつないでみようと思います。それも「写真」で。

奥野ビル306号室では「一枚の写真を飾る部屋」としてプロジェクトメンバーとゲスト写真家の作品を一人一点づつ展示いたします。また森岡書店でも写真家の作品展示と書籍の販売が行われます。

昭和通りを隔てた2つの建物に東京の歴史を想い、かつての美容室、306号室でひっそりと展示される写真の一葉に耳を傾けていただけたなら幸いです。(大西みつぐ)

写真展紹介より

日本工房は、報道写真家の名取洋之助が中心になって1933年に結成。木村伊兵衛、原弘、伊奈信男などが初期メンバー。海外への写真の配信とともに、グラフ誌「NIPPON」の仕事がよく知られている。土門拳、亀倉雄策も参加した。

今回は大西みつぐさんら6名の合同展になるが、今後は森岡書店に倣い、写真家1名の1作品だけが展示され、写真家と観覧者の対話に重きを置く試みもあるという。

基本情報

  • ・住所:東京都中央区銀座1-9-8 奥野ビル306号室
  • ・会期:2016年7月12日(火)〜7月18日(月)
  • ・時間:13時〜19時

参加者写真家

今道子、白石ちえこ、中里和人、山崎守、ジョン・サイパル、大西みつぐ(順不同)

関連イベント

7月13日(水)〜7月24日(日)にかけて、森岡書店で写真家の作品展示と書籍の販売予定あり。

協力

森岡書店(東京都中央区銀座1-28-15)
銀座奥野ビル306号室プロジェクト