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日本カメラ博物館で「イギリスカメラ展」

英国外でタルボットの使用カメラが初展示

日本カメラ博物館は、特別展「王国の気品 マホガニー&ブラス イギリスカメラ展」を9月15日から12月20日まで開催する。

19世紀半ば〜20世紀前半のイギリスでは、“マホガニー&ブラス”と称される美しい木材や真鍮を用いた、イギリス伝統の高級家具を思わせるカメラが作られた。同展は、日本カメラ博物館の収蔵資料のほか、イギリス製カメラのコレクターである小林泰人氏の個人コレクションも加えて構成される。

また、英国王立写真協会・英国国立メディア博物館の所蔵品である、写真発明者のひとりのタルボットが撮影実験に使用した機材を展示。1835年にレイコック修道院の風景を撮影した「ねずみ捕り」と呼ばれるカメラで、英国連合以外の国に貸し出されるのは初めてとしている。

同展の会期中には、イギリスと日本の初期の写真の関わりに関する講演会や、イギリスで生まれた写真術である湿板写真を再現するワークショップの開催を予定している。

現在でも使われる「ネガ・ポジ方式」を1830年代に発明したウィリアム・ヘンリー・フォックス・タルボットがイギリス人であり、それに続く写真技法の湿板(1851年)や乾板(1871年)もイギリス人による発明。イギリスは「写真のはじまりから発展、普及に大きな役割を果たしていた」としている。

9月26日には、特別企画「湿板であなたのポートレイトを撮りませんか!」を開催。昨年に続いての実施で、田村写真の撮影による5×7インチのポートレート写真を持ち帰れる。定員20組、参加料7,000円(一般)。撮影・現像処理の見学も受け付ける。

日本カメラ博物館の所在地は、東京都千代田区一番町25番地 JCII一番町ビルB1。開館時間は10時〜17時。毎週月曜休館。入館料は一般300円、小・中学生無料。

(本誌:鈴木誠)