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ライトフィールドカメラ「LYTRO ILLUM」がアップデート

AF速度が3倍に UI改善

新しいタッチパネルのUIでは、左上に全画面表示のボタンが加わった

Lytroは7月10日、ライトフィールドカメラ「LYTRO ILLUM」の最新版ファームウェア「ILLUM 2.0」と現像ソフト「LYTRO Desktop 4.3」を公開した。

ILLUM 2.0

タッチパネルのUIを改善し、左上の拡大アイコンをタップすると全画面表示ができるようにした。また、日中でも操作しやすいように主要な情報には赤いインジケーターを配置。さらに、デプススケールの距離表示もより詳細になった。

詳細になったデプススケール。左の例:手前の黄色い1番ボールにフォーカスした時、フォーカス位置はレンズ前28cm、リフォーカス領域はレンズ前23cm~37cmとわかる。右の例:奥のオレンジの5番ボールにフォーカスした時、フォーカス位置はレンズ前99cm、リフォーカス領域はレンズ前48cm~∞とわかる

AF速度はILLUM 1.0より3倍高速化した。

再生画面では新たに「フォーカス位置の変更」、「絞りの変更」、「視点チルト」ができるようになった。タッチした箇所にリフォーカスでき、そのままドラッグすると、視点をチルトできる。

タッチしたところへリフォーカスしたところ。ドラッグすることで視点チルトも可能
絞り変更の例。2本指で右へ円を描くことで最大F1まで絞りを開き、反対側へ描くことでF16まで絞れる

LYTRO Desktop 4.3

「Photoshopで編集」を選ぶことで、スタックファイルをそのままPhotoshopの中で8つのレイヤーとして編集可能になった。奥行き情報をもつグレースケールの「デプスマップPNG」、6つのチルト状態で保存されたレイヤーを編集すると、その結果がそのままLYTRO Desktop上に反映される。

また、ILLUMで撮影したライトフィールドデータを、完全処理しないままでも取り込めるようになり、作業したいデータだけを優先的に現像することが可能になった。未処理のデータは黄色い枠で囲って表示され、後から単独、バッチ処理を行える。

さらに、LYTRO Desktop上で直接深度マップを編集できるようになった。撮影時の光線の乱反射などで欠けてしまった部位のタッチアップ、荒れてしまった輪郭の補修などを素早く修正できる。

加えて、フルカラーのままサイドバイサイド方式に対応した3Dテレビで再生できる動画ファイルを書き出せる用になった。Google CardboardやSamsung Gear VR、ステレオ眼鏡での視聴に対応する。

併せて、レンチキュラーで使うレンズ枚数に合わせた連番画像の出力にも対応した。

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LYTRO ILLUMは、撮影後にピント位置が調節できるデジタルカメラ。国内では加賀ハイテックが2014年12月に発売した。実勢価格は税込18万1,440円前後。

(本誌:武石修)